金の瞳の彼女に、恋をした

作者 武州青嵐

★★★ Excellent!!!

触ってはいけない。こんなに愛しているのに。

本作は恋愛小説です。しかし、恋愛描写だけではなく動きのあるアクションや民族学を練りこんだ妖怪物語でもあります。

主人公は鬼の末裔の男子高校生。人離れした身体能力を持つものの、現代社会に順応するために力を抑えて生きています。性格も鬼の血が入っているとは思えないほど内向的。いえ、人間にあまり感心がないと言った方がいいのかもしれません。
そんな彼が金の瞳の女性と出会ってしまい恋に落ちる物語です。

学園生活もそうですが、日常の描写がとてもナチュラルで主人公が鬼である事や非現実な出来事が、違和感無く入り込んでいます。
どのキャラクターも個性的ですが、物語の背景に溶け込むように活き活きと活躍する様は読み手を引き込むでしょう。

恋愛小説好きには勿論読んで欲しい作品ですが、それ以上に妖怪やもののけ等を題材にした作品が好きな方には是非拝読を薦めます。

物語の構成力が圧巻ですので、飽きる事なくワクワクドキドキしながら読み進める事、間違いなしの作品。

本編を読み終わると番外編が用意されており、その番外編を読むと最初からもう一度読みたくなる。それほど魅力的な物語でした。

ドラマチックな演出や幻想的な文章。
一癖も二癖もある登場人物たちの掛け合い。
どれをとっても一級品の作品。

最後に作者様。
時には楽しく、時には切なく、そして温かい物語を紡いで下さり感謝致します。
清々しい読後感でした。ありがとうございました。

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