金の瞳の彼女に、恋をした

作者 武州青嵐

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★★★ Excellent!!!

「もふもふ+民俗学=純愛」
という方程式がここに完成してしまった感があります。自分でも、何を言ってるのかわかりませんが、最後まで(本当に最後まで)読んだ感想がこれでした。
現代社会においては純愛など、中々見られるものではなくて、ともすれば色々と嘘くさく感じることも多い(ドラマや物語では特に)のですが、この話は、純愛となるべくして純愛でした。鬼以上に鬼な人間社会で生まれた、打算も欲求も全くない、紛れもなく必然的に起こるべくして起きるドライなまでの純愛。
普通の恋愛小説だと思って読み終えた瞬間、その事に気付いた自分を天才だと褒めてやりたくなるほど(ちょっと精神錯乱状態)の純愛です。

純愛とは、自分の気持ちに嘘偽りなく他を愛することなのですね。そんなヒロインが大好きです。純愛の名の下に、章吾を尻に敷いてやって下さい!

★★★ Excellent!!!

普通の男子高校生として暮らしていた鬼の末裔の男の子、桃生君が、供物の女の子、来宮さんに恋をするお話です。

自分は供物に食欲を感じてしまう鬼の末裔。
なのに、惹かれる。
惹かれるのに、触れたら生気を吸い取ってしまう。
死なせてしまうかもしれない……。

惹かれ合う高校生の二人の恋に、こんな制約があるのです。
ヤキモキしたり、切なくなったり、たまりません!

しかし、こんな切なくドロドロしそうな要素がありますが、二人の性格のおかげか、暗いお話にはなっていません。
恋に葛藤する姿が、高校生男子だなぁ、とほのぼの(?)します。
色々と迷いながらも、来宮さんを守ろうとする桃生君がカッコいいです。
恋に素直な来宮さんが、とても可愛いです。

そして、彼らの味方の狐が、とんでもなく可愛いです。
可愛いしぐさの描写が本当にお上手で、なんだかそのもふもふに触っているようなほんわかした気分になります。

この狐にスポットの当たる番外編もあって、可愛いだけじゃないその姿にますます狐が好きになってしまいました。

とても魅力的な作品ですので、とてもお勧めです。

★★★ Excellent!!!

読み終えたばかりですが、面白かった!の感想が真っ先に思い浮かびます。

鬼の末裔である桃生君と、家族のために供物となっている来宮さん、高校生のこの二人をめぐる、伝奇テイストあふれるエンターテイメント小説です。
スペックはやたらと高いのになんとも踏み込みの甘い桃生君、供物と言うわりにはパワフルでかわいい来宮さん、この二人のキャラクターが秀逸で、二人の紡ぐ物語は波乱万丈。
この二人をそっと支える『狐』のキャラクターがまた素晴らしく、いつまででも読んでみたい気持ちにさせられます。

しかも、そんな思いをくみ取るように用意されているのが番外編。
こちらではその『狐』さんのちょっと切ない話までが用意されています。
この本編だけでも面白いのですが、番外編もまたすごくいい話で、全方位に感情を揺さぶられる作品となっております。

夜の街を駆け抜ける桃生君の描写とか、不気味な怪物との戦いとか、ハイライトになるシーンが多数用意され、誰もが楽しめる作品になっているのもこの作品の特徴です。しかもテンポが良くて、読みやすい!

ぜひぜひ読んで見てほしい作品です。

★★★ Excellent!!!

呪いを受けて瞳が金色になった少女は、人ならざるものに生気を吸われて衰弱死してしまうさだめにある。
章吾は偶然にもそうして瞳が金色になった少女来宮ありすと出会う。そして恋に落ちる。
ふだんは平凡な男子高校生である章吾。
しかし、彼も実は鬼の末裔。人ならざるものの血を引いている。
好きなのに、守りたいのに、誰よりも何よりも彼女が愛しくて尊いのに、章吾もまた彼女に「食欲」をおぼえ彼女を喰らう白昼夢を見る……。

切なさ山盛りミックス!!

好きなのに、触れあいたいのに、ひとつになりたいのに――肌が触れただけで彼女は死んでしまうかもしれない。
しかも、彼女は家を守るために他の異形に喰われる覚悟をしている。ひどい! 章吾だってこんなに食べたいのを我慢して彼女を守っているのに! 早くこんな身の上から解放されたいと言って!!
責任感の強い来宮ちゃんは、彼女を供物として異形の者に捧げた両親を裏切ることができません。読者としては、もう何もかも捨ててぶち殺せ~!!などと物騒なことを思ってしまいますがそんな単純な話ではないのだ。
彼女だって生きたい。
けれど本当に恐ろしいのはこうして少女たちを生け贄にして長らえてきた親たち、いえ、すべての生きている人間なのかもしれない。

そんな中章吾と来宮ちゃんの想いは初々しく若々しく、つらく苦しいけど甘く優しくもあって、高校生っていいなあ……!
供物にされるという不幸な身の上の来宮ちゃんですが、意外とたくましく章吾をぐいぐいリードしていくのも素敵! 悲劇のヒロインなんて面白くないよね。やっぱり女の子は強くなくちゃ!と思ったりしました。

読んでいるうちにだんだん感覚が麻痺していて「もう章吾が来宮ちゃんを食ってカニバリズムメリーバッドエンドでもいいのでは!?」と思ったこともありましたが、大丈夫、最後はちゃんとハッピーエンドです!
これからもこの時のきれいな気… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

曰く付きの血筋を背負う男子高校生・桃生。
異形の存在に取り憑かれ、供物として生きる女子高校生・来宮。

彼らは出会い、引かれ合うのですが、
彼が彼女に求める、好きの根底のある衝動。
彼女が彼に求める、素直な好きの言動の違い。
ここに、やきもきさせられる恋愛要素が、たっぷりと詰まっています。

人の生き死にが関わる問題なので、
不謹慎とも感じますが、
やはり、散りばめられる素直な恋愛思考に
ニマニマしてしまいます。

脇を固めるキャラクターも、一本筋が通っていて、
とても魅力的です。
私は、特に「狐さん」に魅了されました。

番外編では、その狐さんの過去から現代に繋がる
「金の瞳」の物語を堪能できます。
是非、最後の最後まで、ヨムして下さい。

素晴らしい表現の数々と、最後まで見逃せない
桃生くんと、来宮さんが選ぶ道。
狐さんの過去。
文字数の多さなど吹き飛ばして下さる、読みやすさ。
武州様。素敵な物語を届けて下さって、
本当に、ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

本作は恋愛小説です。しかし、恋愛描写だけではなく動きのあるアクションや民族学を練りこんだ妖怪物語でもあります。

主人公は鬼の末裔の男子高校生。人離れした身体能力を持つものの、現代社会に順応するために力を抑えて生きています。性格も鬼の血が入っているとは思えないほど内向的。いえ、人間にあまり感心がないと言った方がいいのかもしれません。
そんな彼が金の瞳の女性と出会ってしまい恋に落ちる物語です。

学園生活もそうですが、日常の描写がとてもナチュラルで主人公が鬼である事や非現実な出来事が、違和感無く入り込んでいます。
どのキャラクターも個性的ですが、物語の背景に溶け込むように活き活きと活躍する様は読み手を引き込むでしょう。

恋愛小説好きには勿論読んで欲しい作品ですが、それ以上に妖怪やもののけ等を題材にした作品が好きな方には是非拝読を薦めます。

物語の構成力が圧巻ですので、飽きる事なくワクワクドキドキしながら読み進める事、間違いなしの作品。

本編を読み終わると番外編が用意されており、その番外編を読むと最初からもう一度読みたくなる。それほど魅力的な物語でした。

ドラマチックな演出や幻想的な文章。
一癖も二癖もある登場人物たちの掛け合い。
どれをとっても一級品の作品。

最後に作者様。
時には楽しく、時には切なく、そして温かい物語を紡いで下さり感謝致します。
清々しい読後感でした。ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

妖怪の供物にされる運命を背負わされた少女と、それを守ろうとする鬼の血を引く少年の物語。

これだけ聞くと一見壮絶なバトルもののように思えます。それももちろん間違いではりません。
ですが、これは恋愛小説です!恋の話です!!ラブが盛りだくさんです!!!

訳あって少女に触れる事すらできない少年。そもそも自分は彼女の傍にいて良いのかとうじうじ悩む彼を力強く支え、引っ張るのは守られるはずの立場にある少女でした。
少女は少女で供物である事を受け入れてしまいますが、納得がいかない少年は必死で彼女の力になろうとします。
そんな二人のラブラブっぷりは、見ているこっちまで顔がほころんでしまいました。


あとカワイイ狐が出てきます。番外編では主役をやっていて、彼の可愛さに癒されます。モフモフ好きな方も必見です。

★★★ Excellent!!!

「供物」と呼ばれる生贄にされようとした女の子を鬼の末裔が助けるストーリー。
物語自体は姫を助ける騎士物語、その現代版の王道といえますが、キャラもストーリーも、そして文章のリズムも全てが面白い傑作です。

「供物」になることに葛藤しながらも、周囲の幸せのために受け入れようとするヒロイン。そのヒロインの女の子を「供物」にさせまいと必死に守る主人公。

二人にとって一番大事なものは一体何なのか? 「供物」の役を受け入れるのか、愛を取るのか!

番外編の狐の話を一緒に読むと、最初からのストーリーにまた深みが出てくるのも面白いところでした。

読み始めると止まらない物語ですよ、みなさんご一読されてはどうでしょうか。

★★★ Excellent!!!

喰う者と喰われる者、そんな相反する二人が惹かれ合い……と聞くととても重苦しく、悲哀に満ちたものを想像されるかもしれませんが、甘く切なく優しい気持ちになれる物語です。

苦しい状況の中でも互いに思いやり合い、支え合い、戸惑いながらも真っ直ぐに愛し合う二人の姿にドキドキハラハラキュンキュンさせられっ放しでした。

ヒロインの来宮のラストの言葉が本当に素敵!
こちらまでリアルに笑顔になってしまいました。


本編のみ拝読させていただいての感想になりますが、続編も楽しみに読ませていただきます。

★★ Very Good!!

 優しくて、でも芯の強い女の子、でも彼女は蛇の「供物」で…
生を諦めた女の子に、蛇にやるなら俺が食う。と寄り添う鬼。

 そして、番外編。きつねの話…
ちゃっかりもので、でも二人を見守ってくれている。
そんな格好良い大人な狐様の、遠い日の、でも末永いお話―――

 とても満ち足りた気持ちになれる、そんなお話です。

★★★ Excellent!!!

もうね、読者ハラハラしっぱなしですよ(笑)
だって、主人公の男の子は「鬼」で、ヒロインちゃんは「供物」ですよ?
喰う、喰われるの関係ですよ?
その2人が、恋をするんですよ??
ドキドキしてしまうやないかーい!すごくいろんな意味で!!

と、いうようなテンションになってしまうこちらの作品、一貫して主人公視点の一人称で書かれているのですが、それがしっかり若者で、高校生で、とても青臭くて素敵です。
私はもうはるか昔に高校を卒業しておりますが、きっと現役高校生の方々には共感を、私のような先輩方には「かわいいやないかい…がんばれや…」という微笑ましく応援したくなってしまう気持ちを呼び起こさせると思います。

数々の困難を乗り越えて、2人が成長した先に何が待っているのか。
2人の関係はどうなっていくのか。
ぜひ、見届けてください。
きっとそれを見届けた頃には、あなたもこの作品に恋をしているはずです(笑)

★★★ Excellent!!!

鬼とは、なにか。

人とは、なにか。

生きる意味。

命の意味。

愛し合うこと。

この、少年と少女は、
何処に向かうのだろうか?

この作者の物語には、
読ませる力がある。

人を惹きつける
魔力のような
魅力がある。

人々はつい、魅了されて
物語の世界に
とらわれる。

つい、最後まで読んでしまうのだ。

★★★ Excellent!!!

鬼の血を引く少年と、「供物」の印を持つ少女の物語。
一見普通の高校生と、一見普通の少女。しかし彼らの関係は危うく、切ない。アンバランスな状況の上で、二人の関係性はどのように動いてゆくのか。まだ序盤ではありますが、今後の展開へ間違いなく期待が持てる作品です。

この作者さんの作品は、繊細かつ所々コミカルで、読んでいてどこか安らぎを感じます。そこに放り込まれる様々なトラブルによる緩急に、是非翻弄されて下さい。
同作者の「ルクトニア百花繚乱戦記」も奇妙な関係を持つ男女の物語で、切なく熱い物語です。こちらも是非オススメです。

★★★ Excellent!!!

何かが起こることを予感させる出だし。
勢い、リズム、テンポ、気持ち良い。ヒリヒリと五感に染み渡る。
意外と強い心の「供物」と、意外とヘタレな主人公との淡い恋路は、
ユーモアも交えゆっくり穏やかに進む。
そして、章が進み、緻密に表現される美しい光景とは裏腹なおぞましい出来事は、おもいがけず2人の「恋心」を逆転させる。
強い思いは弱気へ、ためらいは強い思いへ。

2人はこの愛の障壁を乗り越える事ができるのか!?
(恋愛小説です。)