滑稽と悲惨に満ちた「つ」の遍歴と修行時代

作者

74

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★★★ Excellent!!!

あまりにも怠けていたことで「J」から「つ」へと転じてしまった主人公「つ」の長い長い旅路が語られた人情味溢れるハートフルストーリー。

くすりと笑ってしまう文字たちの競演。
ひらがなたちの持つ「不満」や仕事(?)に対する想い。
ちょっとした歴史も学べちゃうお得付きで、面白おかしく仕上げられています。

何にせよ、その発想とセンスは真似できない……!!
さくっと読める分量で楽しめる「つ」の生涯、是非とも見守ってください。
おすすめです!!

★★★ Excellent!!!

ハイセンスな笑いというのもはレビューが難しい。
 
話の構成の肝となるネタは一言にまとめれば、
キャストが文字であるということになるでしょう。
いやぁ、くだらないですねっ!!(褒め言葉)

しかし、この出だしで物語を展開させる手腕。
特に文字の遍歴といった歴史要素
我々人間が文字を日々どう扱っているかを組み込むことで
ただの文字がキャラクターを獲得し
人生さえ歩んでいくのだから作者様の手腕には舌を巻きます。

私は是非、コレを噺家さんにやっていただきたいなと思ったりします。

斬新さと人生さえ感じさせる「つ」の物語。
読みましょう!
あはっ!と笑った後に「書く」側の人は真顔になること請け合いです!

★★ Very Good!!

気付いたら、人情ものを読んでた。

え~~、あ~~、う~~、ナニコレ??

第一話で文章を使って果敢にも映像表現に挑み(笑)、
文字を利用する側のスタンスの変遷、
地震は言われてみれば確かにと、
文字への造詣の深さを覗かせつつ、
絶対やるであろうと思った各文字達の、
短絡的な喋り出しと、
一見「ふぁっ!??」としか言葉に出ないようなそんな世界のはずなのに、
文字達が活き活きと生きている、
文字達を身近に感じさせてくれる作品でした。

なによりこの登場人物でやろうと思った発想が素晴らしいです。

一つ一つ出来事を綴り、積み上げて行く事により、
キャラクタが出来上がっていく様は、
その対象が文字故(笑)、驚きもあり、
生命を吹き込む力を持つ、『文章』と言うものは
とても凄いものだなぁと気付かされました。

再度申し上げますが、素晴らしいです。

★★★ Excellent!!!

字たちが文字通り生き生きとしていて最近のファッション的メディア路線とは一線を画す擬人の醍醐味を感じました。
読み進めていくうちに、じゃあ登場していない字は何を思っているんだろう。私の名前に使っている字はどんな擬人なんだろう?いりこはなんか仲良さ気で実は確執もありそうだな……など妄想が広がると同時に、字の持つ可能性をこの作品からまた一つ発見させられました。
そして、おあとと言うか真打でした!

★★★ Excellent!!!

英語の「J」って寝かせたらひらがならの「つ」みたい。

この発想は一体なんなのだろう。

普段何気なく使用している、小説には欠かせない中心となるツール、文字。

その扱いや歴史に言及しつつ、落語のような快調さで進む物語は、なんだこれと思っても、最後まで読まされてしまいます。

いや世界は広い。

つを一杯つかいつつ、つつがなく文字をつーるとしてつかっていきたいと、これからもつとめようと思いまつ。

★★ Very Good!!

文字を擬人化することで描写での説明を全く必要としない。登場人物(?)たち。
文字と言う私たちとは切っても切り離せない存在にスポットを当てた作品!

文字目線で見ると世の中はこんなふうに見えるのか!? 新たな切り口であり、その発想力が素晴らしい。

描写を必要としない分、会話文で成り立つ構成へと昇華させている。

硬い文章が苦手、長文が苦手という方は、このような作品から読んでみてはいかがだろうか。


※以下はネタバレ含む。

カタカナに対する嫉妬、劣等感は史実からも、もしかしたらそんな風に思っていたのかもと思わせてくれる。
漢字、カタカナ、平仮名で構成される日本語ではあるが最も歴史の浅い平仮名は、ある意味もっとも苦労した文字だと言えるかもしれない。

★★★ Excellent!!!

出てくる人物(?)はみんな真面目なことを喋っていますけど、それが滑稽で、とても面白おかしくて、笑ってしまいます。
「し」との出会いで、思わず身体を横に倒して考え込んでしまうような「つ」の姿を想像してしまい、なんだか可愛い感じがしました。

今すぐ笑ってみたい方、おすすめです!