第8話 シャア・アズナブル(本物)

 あの顔で、あのアホな性格が災い。

 キャスバル最大のラッキーな出会いの相手である。

 運命を超えた三文小説のような男。

 宇宙世紀でもワースト5に入る運の無い男である。

 産まれの不幸を呪えるガルマが羨ましいレベルである。


 後に総帥にまで上り詰める替え玉さんだが…その名は彼のものである。

 戸籍どころか、人生そのものを乗っ取られた遺族の気持ちは複雑だろう。


 クワトロさん時代、私はかつてシャアと呼ばれた男だ‼

 いや…オマエ、キャスバル…。

 父ジオンの下に召されるであろう‼

 シャアー‼

 いや…オマエ、キャスバル…。

 草葉の陰で本物は、どんな表情をしていたのか…気になるところである。

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