コーラルリーフ

作者 若生竜夜

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★★★ Excellent!!!

島では当たり前だった。
ずっと皆そうしてきた。
誰も疑問に思わなかった。

古くからのしきたりで島を出られない娘プナは、一人の男を追いかける。
純粋な想いから、せめて、あの珊瑚礁の外を、と——


切なさを味わうと同時に、美しい島で暮らす人々の生活を想像するのは楽しく、物語の世界観に浸るうちに南国に行きたくなりました。

ただの綺麗な島での純愛ものではないところに唸らされます。
梅雨の明けた本格的な夏が始まったこの時期ぴったりな読み物です。
短いので、すぐに読めます。
是非読んで欲しい作品です!

★★★ Excellent!!!

美しい南太平洋の島、目に痛いほどまばゆく輝く海と空を感じる作品です。
ラブストーリーではありますが、恋ではないのかもしれない。
島の娘・プナの熱く激しい思いは、素朴、というより原始的です。でも、だからこそその純粋さに胸を打たれます。
これほどまでに焦がれているのだと。これほどまでに求めているのだと。
感情が渦のように胸に押し寄せてきて、こちらまで焦燥に駆られます。
彼女の想いが届くことを願うと同時に、マヌにも自由な未来を選択してほしい気持ちも浮かんできます。
いつまでも島でじゃれ合う幼い二人ではいられません。
でもプナにはそれに気づかないでほしい。ずっとずっと、叫び続けてほしい。

ルビに使われるカタカナのことばが本当に南の島の雰囲気でとても素敵です。