出雲より見ばや夫婦の糸桜
【読み】
いづもよりみばやめをとのいとざくら
【季語】
糸桜(春)
【語釈】
出雲――ここでは出雲大社のこと。
糸桜――しだれ桜。
【大意】
縁結びの御利益があるという出雲大社に詣でるよりも、夫婦の名を冠するしだれ桜をこそ見たいものである。
【附記】
この句は、当サイトでも作品を投稿されている涼月氏の、写真付きのツイッターの投稿に触発されてつくったものである。
https://twitter.com/yquVTAuymhRrw8u/status/1144934237839036421?s=20←当該ツイートへのリンク。事前に本人の承諾を得ている。
この度の申し出を快諾してくださった氏に、この場を借りて感謝申し上げる。
一句、題していわく、「合戦場のしだれ桜」。こうした詞書を句の前に提示したいものだが、スマートなやり方が思い浮かばない。なお、「
名だたる出雲(出雲大社)に言及してそれにも劣らないとすることで、そのしだれ桜を称賛する挨拶とした。あまり関係ないが、「信州信濃の新蕎麦よりもあたしゃあなたの傍が良い」という都々逸もあったことである。
桜の品種はいろいろあるが、世間で人気のそれはやはりソメイヨシノにきわまることだろうか。
【例句】
ゆきくれて雨もる宿や糸ざくら 蕪村
その寺の名はわすれたり糸ざくら
垂れかかるし
曙の墨絵の雲や糸ざくら 泉鏡花
恋さまざま願の糸も白きより 蕪村
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