月影にくぢらの歌や通ふらん
【季語】
くぢら(冬)
【語釈】
月影――「1 月の形。月の姿。月。2 月の光。月のあかり。月光。3 月光に照らされて映る人や物の姿」(デジタル大辞泉)。
通ふ――ここでは「交差する。入り交じる」(デジタル大辞泉)。
歌や――やはここでは疑問・反語の助詞。
【大意】
このような夜には、くじらの歌う声が月の光に響きあっていることであろうか。
【補説】
月光に鯨の歌声が通う趣向は、
落日正沈沈 落日正に
微風生北林 微風北林に生ず
帶花疑鳳舞 花を帯びて
向竹似龍吟 竹に向かつて
月影臨秋扇
松聲入夜琴 松声夜琴に入る
蘭臺宮殿下
還拂楚王襟
なお、「捕鯨」「鯨汁」も冬の季語の由。
【参考句】
菜の花や鯨もよらず海暮ぬ 蕪村
突留た鯨や眠る峰の月 同
既に得し鯨や逃て月ひとり 同
鯨売市に刀を
暁や鯨の
山おろし一二のもりの
をのをのの喰過がほや鯨汁
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