第101話 罪状は人間世界への叛逆
「そうか、黒髪殿の未亡人は殺されたのか。哀れな方だ。一度くらい、会ってみたかったのだが」
権力を巡る構図の前では、今や魔王を除く全員が敗者である、と言える。それは都市エローエの独裁者東洋人とて同じかもしれない。それを象徴するような不祥事が、ここまで万全の状態であった独裁者を悩ませる。
交易都市の旅団を解散に追い込み、最後の市民的敵対者であった釣り目の僧侶を破滅させ、都市の平和を積極的な武力で守った筈の東洋人だが、この頃、市民たちの心に秘め、くすぶりつつあった批判を意識し始めていた。
すなわち、魔王は健在で人間世界の誇りを脅かしているのに、人間の世の独裁者は何を安穏としているのか、という事だ。それだけならばまだしも、ここに市民たちの本音が加えられる。すなわち、お前は移民のくせに、という差別的な感情だ。
「統領には愛国心が足りない。それは彼が移民だからだろう。信用できん」
「そうとも、真なるエローエ市民たろうとするならば、むしろ率先して魔王を討ちに行って然るべし」
「所詮が外国人なのだ」
すれっからしの東洋人自身、この程度の中傷は不愉快にも思わないが、噂に憤慨する愛人の一人に言った。
「許せない。これまで貴方がどれだけ都市のために身を削ってきたか、知らないとでも言うのかしら」
「まあまあ、自分と他人を区別して優れていると越を主張するのは弱い人たちの本分のようなものだよ。気にしない事だな。俺は気にしない。でも俺のために怒ってくれる君には心から感謝だ」
小さな都市内部とはいえ絶対者である東洋人は気に留めなくても、その部下たちはそうではない。やはり主人への誹謗に怒りを募らせていた。そんな東洋人一派の態度が市民達の目にどう映ったか、一言で言えば、横柄、である。危機が遠のけば、かつての友誼も薄れゆくのだ。
ある時、魔王から密かなる依頼が、東洋人の下に寄せられた。それは洞窟を巡る攻防の中で長らく捕虜になっていた東洋人配下の戦士鎌使いについて、正式に魔王配下の将として迎えたい、という要望だった。
才能ある戦士の登用に極めてオープンだった魔王ならではの要請であり、東洋人からすれば魔王軍内にスパイを持つ利点もあることから、彼はこれを承諾した。これについて側近達を納得させるために丁寧な調整も行ない、当事者である鎌使いの了承も得て、魔王の求めに従って鎌使いの戦士が任地である交易都市に向かったことも伝えられた。鎌使いは任地から東洋人へ手紙を送って曰く、
「こちらの廃墟では誰もが何もかもをこなさねばなりません。あれこれ考える暇もなく、多忙な毎日です。都市での生活とは真逆なものですが、それを思えば、閣下や皆が心配になるのです。どうかご自愛下さいますよう」
節度十分な常識者である鎌使いは、東洋人を恨んだりはしない。むしろ、かつての仲間達を心配する心情が、文面から滲む。鎌使いの懸念とは、説得で納得はしたつもりでも、みなが完全に承服はしていないのではないか、という事だ。事実、側近中の側近である鉄仮面の戦士は最後まで東洋人の決定を腑に落とすことができずにいた。
「仲間が他者、それも極め付きの存在である魔王のための傭兵となってしまった。あいつへの給与の支払いは魔王から行くのだからな。それなのに、我らは安穏と安全な都市にいる」
加えて、平和の中の退屈もあったのかもしれない。実力隊長の一人である槍使いも曰く、
「傭兵とは仕事をしてなんぼ。このままではこれ以上の出世も見込めない。閣下は俺たちの将来について、考えていてくれるのだろうか」
いつもと変わらぬ相変わらずの酒場で愚痴をこぼす。彼ら傭兵に似合うのは酒場だ、と豪勢な自宅で酒盛りをしたりはしない傭兵達。二刀流の戦士は腕を組んで考え込む。
流れ者の集団とはいえ、出自は様々である。例を挙げるとして、噂では実は生まれ素性の良い鉄仮面の戦士には、大望もあった。
「統領は魔王と事を構えるつもりはないだろう。ここでこれ以上の出世は望めないかもしれない」
そう言った槍使いの戦士は鉄仮面の戦士に曰く、
「大隊長殿はもう満足ですか。いずれ、俺たちも魔王の求めに従って僻地へ飛ばされるかもしれない」
「魔王は」
鉄仮面は重厚に語る。
「魔王は統治のために役に立つものどもを人間怪物問わず求めている。小さな都市エローエで覇を唱えるのも良いが、魔王の王国で立身出世を目指すのも一つの生き方だとは言える」
「本気ですか、大隊長」
「無論だとも。我々が出仕すれば、魔王もそれなりの厚遇は提示するだろうよ。そして我々は傭兵だ。怪物に雇われてはいけないという法は無いし、これまでにそう言った事例がないわけでも無い。思えば統領とんがり殿の下での雇用契約は極めてそれに近かった」
さすがに腕を組んで目を閉じる槍使い。それを見て二刀流は真剣に尋ねる。
「お前は何になりたい?どうなりたい?」
槍使い曰く、
「出世、高給、贅沢な生活、刺激的なバトル、そして自分の領地が欲しい」
「それならば」
鉄仮面は低く唸る様に笑って曰く、
「それならば勤め先を変えねばならんな」
深刻な表情を崩さない二刀流、笑顔を見せる槍使いへ、表情が読めない鉄仮面は言った。
「ひとつ我々の戦いぶりを発揮してみるか。停滞した側への痛烈な批判としてな」
謀反への決断を下した東洋人の最側近、鉄仮面の戦士は、暗殺者を送り込み、東洋人を始末して都市を乗っ取る、と決める。その実行のため、鉄仮面の戦士はすでに東洋人の親しい女友達の一人であった自身の娘に暗殺用の刀を渡し、非情な命令を下す。
「これで統領の寝首をかいてこい」
東洋人のアプローチを歓迎していたこの少女だが、さすがに父の命に困り果てる。が、やはり娘は父の死命には従うのである。だが東洋人は複数でとは言え、あの翼軍人を討った優れた戦士でもあった。暗殺は失敗し、東洋人と父の間で悩乱したこの娘は返す刀で喉を刺し、自害した。
愛人を死なせてしまった事に、生粋のフェミニストである東洋人は大きな衝撃を受けたが、この娘の死によって鉄仮面の謀反の確信を得る。
「自分の娘を送り込むとは、我が副官らしくない下衆な手段だ。それほど私の配下でいる事に耐えられなくなったのか」
別の愛人が東洋人へ曰く、
「閣下が魔王を討たない事に、義憤を感じたのでしょうか」
「馬鹿げた事を!今の魔王を討伐する意味が、どこにあるというのか。魔王よりもこの手の好戦的なクズを、討伐してくれる」
怒りよりも悲しみが深くなった東洋人は、魔王へ使者を送る。彼にとって、魔王は信頼の置ける相手ではあったのだ。曰く、
「潜在的な敵としては最高保証の魔王殿へ都市の危うい独裁君主から。都市エローエの兵が殿の威光を頼りにするような事が生じた場合、速やかに鎖付きでご返送されたし。それが困難な場合は死体でも結構。これを類い稀な信義によって、殿へ願う次第である」
書簡を受け取った魔王は、東洋人の要望を条件もつけずに全て受け入れたのである。最前線の国が復讐の美名の下、亡き勇者の未亡人を殺戮した事に心を痛めていた魔王は咎める風でもあった魔少女の視線を受けて曰く、
「これは我輩が統治対象である人間へ絶望しないために必要なことなのだ」
魔少女それには答えず、笑って曰く、
「都市の独裁者は名うてのプレイボーイとのことですが、信じるに値しますね。自身は何も与えずに、陛下からすら平和を引き出したのですから」
そう言われた魔王は、魔少女の観測に膝を打って同意して笑った。そしてたった一文、承知する、の返信を行う。
魔王の同意を得た東洋人の動きは速かった。軍を動かせば内乱になる。であれば市民層を動かして叛逆者を圧迫してやる、とばかりに、十数名にも及ぶ自身の愛人達にそれぞれ指示を出した。
「貴女は職場経由で組合長を説得してくれ。君はお祖父様へこの書簡を手渡してほしい。ああ、よく来たね、嬉しいよ。君はこの手紙をあそこのボスへ届けてくれ、ほら笑顔笑顔。何も心配することはないのだ」
ここに、魔少女の手元に届けられたという食人鬼による東洋人調査レポートという資料がある。人間世界・怪物世界双方の裏の情報に通じた彼らも驚いたらしいが、これによるとこの時期の東洋人は、計十三名の愛人と付き合いがあり、愛人になった順にナンバーを振ったのは食人鬼らしい配慮である。
01.エローエ中流市民の都市労働者
02.元翼軍人の愛人
03.エローエ市民の未亡人
04.エローエ上流市民の娘
05.妖精の女
06.エローエ市民の娘
07.二刀流の戦士
08.亡霊の女
09.アルディラ商人の妹
10.難民の女
11.難民の娘
12.エローエ下層市民の娘
13.エローエ上流市民の娘
となる。この表のナンバー13が、自害した鉄仮面の娘に当たる。この報告を受けた魔王はさすがに真偽を質したが、情報は極めて正確に近いらしい。曰く、
「これが全て真実なら驚異的だ。他の輩と深い関係を持つということは体力も気力も財力も問われねばならない。それに彼は独裁者として政治を統括しなければならない。よほど上手く全てを駆使しているのか……何にせよ、一個人と独裁者では男女の関係も異なるだろう」
わからぬ、という顔をする魔少女へ、魔王は優しく説明する。
「つまりだ。そこでは一夫多妻的な関係が成立するのだ。夫が危機にあれば、妻達はそれこそ実力の見せ所。実家の力をフル活用して、己の存在価値を計ろうとするはずだ」
「ですが陛下、東洋人は独身です」
「正妻の地位を餌により一層の奉仕を求めるやり方もあるだろう」
魔少女は吐き捨てるように言った。
「それはまた随分辛辣なのですね。彼がプレイボーイとして君臨しているのは、独裁者として君臨する才能とはまた別のものと思っていました」
「そう思うかね?まあ、東洋人はそれはしないだろう。成り上がって政治の世界で上手くやっているのだから、女達の扱いも心得ているはず」
「では陛下は……いえ、何でもありません」
言葉を濁した魔少女から視線を外した魔王はぐぐっと伸びを始め、顔を後ろに背けながら曰く、
「そうさのう、我輩思うに女とは戦いの幕間で心身を癒すための憩いの道具、として心得ているつもりだがね」
「女にとっては酷い男ですね、陛下は」
魔王が顔を背けた側からひょっこり顔を出し可愛く睨む魔少女に、魔王は苦笑するしかない。そして曰く、
「建前がどうあれ男の本音なんてそんなものさ。女を癒しとして求めるか、いざという時の助けで側女としておくか。見ててごらん、東洋人はきっと部下の謀反を抑え切るさ」
魔王が予想した通り、東洋人は女達を使って都市に関連するあらゆる層の市民達に自己の正当性をPRした。
一方の鉄仮面の戦士だが、娘が自害してしまった以上、彼も後には引けなくなった。彼に同調する槍使いは焦って曰く、
「市民達の統領閣下への支持宣言が頻発しています。あちらは市民達を味方につけたようですが、このまま行けば、我々も市民を敵に回すことになります」
「だからなんだと言うのかね。我々は傭兵だ。移民なのだ。戦うほかないではないか」
そうこうしているうちに、東洋人配下の傭兵部隊の叛逆が明確になるが、彼らが掲げた理由として、
「その罪状は人間世界への叛逆」
とあった。これを聞いた東洋人はさすがに抗議した。
「あやつらめ、これは勇者黒髪を断罪したアルディラ王の言葉とまるで同じだぞ。一体全体、私がいつ人間世界を裏切ったというのだ!」
市民の中傷は聞き流した東洋人だが、仲間の裏切りは飲み下さなかった。この頃、エローエ市民社会は豊かであったから、統領支持を表明した彼らから、東洋人は多くの金が流れていく。ただでさえ、グロッソ洞窟からの金銀の流入があるのに、東洋人はこれを借りる形をとった。混乱収束後の返金を明言して。
一方の鉄仮面陣営は、市民達の様々なボイコットにより、市庁舎に篭って出てこれなくなってしまう。市民が敵に回った事で、新たな物資の補給が不能になったのだ。槍使いは二刀流に曰く、
「娘が失敗し自害してから、大隊長の動きが明らかに鈍い。あの鉄仮面の下の心の機微まではわからんが」
「大隊長も父親だった、と言う事なのだろう」
「物資がなければ終わりだ。どうしようか」
「貴様は動乱を煽った一人。今更逃げるのか」
「そうだよなあ。統領から帰参を許す旨、手紙でもこないもんかな。このままでは破滅だぜ、俺たち。兵糧攻めがどれほどシビアか、豊かな生活の中ですっかり忘れていたぜ」
「そうだろうな。ではこれを」
二刀流が槍使いに差し出したのは、帰参をしたら反逆行為を免責する旨を認めた、東洋人からの手紙であった。驚いた槍使いは二刀流の顔を改めて見る。手紙と顔を何度も見返して曰く、
「なるほど。さすがは統領。いつの間に。全く知らなかった」
「何が?」
「何がってそりゃ、統領があんたをモノにしていたことに決まってるよ」
二刀流の戦士は整った顔を僅かに紅く染め曰く、
「それでどうする?統領閣下に赦しを請うのか」
「ああ、もちろんそうするよ」
こうして主力に背かれた鉄仮面の戦士は、夜陰に紛れて逃げ出した。独裁者の副官ともあろう者が実に惨めな逃避行となった、
。どこへ逃げたか?グロッソ洞窟へである。そして魔王に謁見し自分自身の売り込みを行うが、彼はここで予想に反して厳しい言葉を受ける。魔王は玉座に座ったまま曰く、
「すまんな。すでに先約があるから、貴官を生かしておくわけにはいかないのだ」
唖然とした鉄仮面のだが、次の瞬間、魔王の強烈な一撃が加えられるとは思いもしなかっただろう。問答無用という形で、鉄仮面の戦士は、血にまみれ地に沈んだ。魔王は、その亡骸を都市近くの墓場まで運び、顛末を東洋人に知らせる厚遇ぶりを示す。
東洋人の方も、魔王の丁重な対応に鈍感ではない。傭兵同士の諍いを嘆く鎌使いの戦士を通して、魔王へ謝意を伝えたのだ。そこには、
「領域リザーディアの一角に、都市エローエが座する。それは魔王の新たなる都に極めて近く、共存の輪にもなるだろう。今や人類のあらゆる面を凌駕する体制を整えた殿に期待すること、それは現状維持が持つ代え難い価値をみつめてないと、昨日と変わらぬ今日が明日も続くとは限らない真事を共に寿ぎ合える間柄でありたいという小官の勝手な好意が無下にされないということだ」
魔少女はこの文を読み返して曰く、
「随分と持って回った言い方です。この文に含まれる意味としては、都市エローエは陛下のモストリア攻略を妨害しない、という事ではないでしょうか」
「そなたもそう思うかね。我輩も同感だ。しかし、媚びに媚びているが戦いになれば果敢に挑んでくる気に満ちているな。勇者黒髪とは違ったタイプだ。対峙するなら慎重さが欠かせぬな」
「では、モストリアを攻めますか」
「そうしたいが、意図を持ってこの洞窟を離れ、良い結果になった試しがない。必ずなにがしかの問題が発生する。できれば誰かにやらせたいところだが……」
「勇者の残党が一掃された未來都市を治めるているのは、かつてこの洞窟の長であったインポスト氏です。篭絡できれば楽ですが」
「前魔王の治世を懐かしみ、我輩を僭称輩と呼ぶアナクロ野郎だ。戦わねばなるまいが、評判の低い輩でもある。まずは色黒伝道師と鎌使いに任せようと思う。どうだ?」
「陛下の直感では如何ですか?」
「失敗する気もするな。根拠は無いのだが。我輩らが把握していない潜在的な敵対者が果たして他にいたかな」
「敵が見つからないというのは、危険です。しかし、未來都市が明白な敵か否か、打診する価値はあるでしょう」
「攻める前なら、神官に任せよう。ああ、その前に会議があったよ、忘れていたな。神官派遣はその後だな」
「会議、ですか。私は存じませんが」
「ああ、そなたは敢えて外したのだ」
「そうですか」
この魔王は優れて常識的でありバランス感覚に優れている事を、互いに才能と性格を認めあって長い付き合いになっている事から、自分が呼ばれていない事に、魔王なりの理由がある事を察した。
「ラよ、微妙に久しぶりだが元気かね。儂は元気過ぎて困る程だよ」
「山岳地帯は紛争もあって楽しかろう。穏健都市ではもはや何も起こらない。日々が、まるで全く同じ日々さ」
異形と神官が任地から戻ってきた。聞けば、会議に出席するため急遽呼ばれたのだという。
「議題については今は他言無用と陛下から言われているのでな。私からそなたには言えぬ」
「そう」
「儂は先に行く。平原を攻める色黒野郎から回答を預かっているからな、陛下に渡さにゃならん」
「そう」
魔少女は考える。魔王が自分には秘密にしておいて、幹部連中と語り合うようなことは一体なんだろうか、と。思案していると、鎌使いの戦士がやって来た。
「これはお嬢さん、今日は陛下に呼ばれて戻りました」
「交易都市は如何ですか?」
「廃墟の墓場ですな。しかし立地には恵まれていますから、やりがいは大きい。ところで、今日の議題はなんですかな」
「私は会議に参加しませんので、存じません」
魔少女がそう返すと、鎌使いはやや驚いたように目を細めて曰く、
「ほう、陛下が貴女を呼んでいない。ということは、貴女に関するお話でしょうね」
「私に?」
「そうではありませんか?きっと、まだ貴女には聞かせたくないのでしょう」
なるほど、と魔少女は手を打った。そして、魔王がこの人間を登用した理由にも、確かな理解が及んだ感触を持った。
「私に関する事。何かあったかしら」
とりあえず、魔少女は会議が終わるのを待つ事にした。
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