第63話 テレビっ子だから!
夫の友人の博士から共著で本を書いたのでどうぞ、と献本があった。
牛に乗ってやってきたパティシエの結婚式の時に一緒に参加していた人だ。
その時に夫が私のことをムー民(ムーミン)と紹介したため「奥さんと一緒にどうぞ(お楽しみください)」と時系列別UMA辞典が送られてきたのだった。
お礼メールに夫が「妻のバイブルです」と書いて出していたことを私は忘れない。
ちなみに博士はプロレスと特撮が好きな細身の爽やかイケメンだ。
そんな中、習い事の先生から「ビアガーデンに行こうよ!」というお誘いがきた。
土日の夜だったので気を遣って飲み会に出かけてもいいか夫に確認したところ、
「休みったってあなた、ゲームしてるかUMAの本読んでるだけなんだから問題ないでしょ。」と返ってきた。
事実だけどもっと他に言い方あるだろ!と思ったのは言うまでもない。
と、ここまで書いて塩漬けしていたところで地震が起きた。
友達や兄弟とは某緑のアレですぐに連絡が取れてホッとしたが、両親に連絡がつくまでしばらく時間がかかり「きっと大丈夫だろうとは思うけれど…」とやきもきしていた。災害ダイヤル使っているかとも思い確認したが、案の定登録はなかった。
このご時世、スマホ持ちが誰もいないのはやっぱりキツいと思う数日だった。
数日してやっと連絡がついた。
「(停電で)電話が通じないより冷蔵庫がつかないよりテレビが見れないのがキツかった。私テレビっ子だから!」
という受話器越しの母の力強いコメントで「あぁ、平常運転だな…」と安心した半面
そうじゃないだろ!と心の中で突っ込んだのだった。
追記
カクヨムで使っていたパスワードを忘れてしまってアクセスできなかった。せつない。
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