第22話 そこ順接じゃないよね

お盆が終わり、通常運転になった。

1日フライングして出社した夫は会社に忘れた水筒をやっと持って帰ってきた。

5日ぶりにご対面した夫の水筒は、真夏の太陽にあてられたせいか開けたら納豆のような臭いがしていた。「なんか納豆臭いんだけど」と言ったら、「コーヒーも豆だから」と返してきた夫に、違うそうじゃない!と声を大にして言いたい。

そもそも忘れてこなかったらこんな異臭はしなかったはずだ。


そうそう、連休中にGジェネはだいぶ進んだようで、東方が赤く燃えた。

件のシーンを見た後だと、今なら私も石破天驚拳を撃てそうな気がする!って思えるくらいアツくなれるはずだ。私はともかく、夫はそのうち撃てそうな気もする。


まだ夫が20代の頃の話だ。

黄果樹瀑布というアジア最大(?)の滝に観光に行った際、いい感じのアングルで写真を撮ろうとひしめき合う他の観光客を避けて柵の内側の岩の上に登ったところ、するっと滑って滝壺に落下したことがあったそうだ。


「えぇっ!?それ大丈夫だったの?」

いくら水の中とはいえ、落下時の衝撃は半端ないはずだ。

ちなみに高さは10mほどの所からだったらしい。

建物でいうところの3F~4Fからの高さから落下したことになる。

どこかしら怪我をしてもおかしくはない高さだ。


唖然とした顔をしている私に、夫は更に話を続ける。

「落ちるときに、スローに見えたから周りの様子がよくわかったよ。」

「それ走馬燈ってやつだよ!」

「だから受け身を取って無傷だった。」



だから受け身…!?

だから…?

そこ順接じゃないよね!

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