赤腕の英雄

作者 クロセ

チカラを秘めた赤い腕、巨大怪物《バニー・D》、彼女のひたむきな嘘

  • ★★★ Excellent!!!

赤い腕を持つ異能者だけが《バニー・D》を倒せる英雄である。
《バニー・D》は2004年に突如として現れた巨大な怪物だった。
神出鬼没、正体不明、弱点皆無。
捕食するでもなく人間を虐殺する、人知を超えた存在である。

かつて全世界を恐怖に陥れた《バニー・D》が唐突に再び現れ、
日本人をターゲットに大量殺戮を始めたのは2008年9月のこと。
時を同じくして、赤い腕の主人公は記憶喪失の状態で目を覚まし、
恋人を名乗る夕衣に世話を焼かれながら日常を取り戻そうとする。

次第に明らかになる真相に、スクロールする手が止まらなかった。
赤い腕に秘められた異能の謎、刑事が英雄と呼ぶ少年の末期、
主人公が記憶をなくした理由、《バニー・D》の意図と正体。
そして夕衣の真意がわかったとき、事件は本当の意味で落着する。

ミステリー要素ありのパニックホラーで、純愛の物語でもある。
頼りなげな異能のヒーローが苦悩しながら答えを求めていく、
そんな姿にもどかしさを覚えながらも、彼を応援したくなる。
現代ドラマ×異色英雄譚、一気読みすることをオススメします。

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