ペンキを投げ飛ばして「あなたはこれ、何に見える?」と聞くのが、確か私よね? 意味がわかってきたの。今更な感じよね、もう。

繋がりってなんだろうって思った。繋がり、血の繋がり、関係、共通点。

同じマンションの住人も、繋がりだし、マニキュアを塗っているのも、繋がり。だけど、別の階に住んでいるとか、別の色、ブランドのものだったり、とかあるんだろうなぁって。それじゃあ繋がってないよな。

じゃあ、もう少し大まかなの? 例えば、性別。あの子と私は同じ「女」という性だから、繋がっている? じゃあ、あいつと私は異性同士だから、繋がっていないってことになる。けど、繋がっているから、お互い「人間」という生物のカテゴリーに位置しているから、同じになるってこと? そうなると、嫌いなあいつも、好きなあの子も、知り合ったことない子も、全く会ったことのない地球の裏側に生きている人とも繋がっちゃう。そんなの、必要ない。けど、思ったんだけど、飼っていた鳥とは、繋がっていなかったってことになるね。彼は、人間じゃないもの。

じゃあ、「生き物」同士だから、繋がっているのかも。けどそうしたら、部屋の隅っこにできた髪の渦の塊の中に潜む小さな生物たちまで、繋がってしまうかも。うーん、あれは、認識しない限り、見えないから、「いない」ことと同じだと思っていた。海を泳ぐ時に口に入る海水の水滴に漂うプランクトンも、そうね。

なんだか、わからなくなってきた。繋がりってなんだろう。繋がり。糸。結びつき。血縁。連なる。手を繋ぐ。愛情? 違う。恋しさ? それらを抱いたことがあったら、繋がることになるのかしら。なんだか、ロマンチズムのように思ってしまう。夢追い人。夢ばかり追いかけたら、どこへ向かってしまうのだろうね。少し、ロマンスに走ってみる。

戻る。

なんだろうね、なんだか混乱してきた。「自己」の存在と「他者」を結びつける。その行為自体、何かがおかしいのでは? なんて思い始めてしまう。ああ、なんたる考え。これは、駄目ね。なんだか、悲しくなってしまう。うーん、難しいものね。

なんでこんなこと考えたんだっけ? あらら、まぁいっか。


彼女は私ではないし、私も彼女ではない。

同じは一緒とは違うし、似ているも同じではない。

似ている。同じ。一緒。

同じようで、別のもの。

他者と自分の関係のようで、曖昧で。

我、思うゆえに、我あり。我、想うゆえに、其方あり。我、想わなくても、其方あり。では、我はなんのために存在し、かつ、生きるのか。それは我にしか、わからぬ。

我、願うゆえに、生きるなり。



妙な寂しさを持った、夜が、昨日であった。悲しきことを思い出し、何故か泣いてしまったのだ。何故、泣いたのかは、わかる。だが、涙を流す理由はなかった。ただただ、何かを望み、祈っていた。自身の嫌な鼓動のみが、脳裏に響き、音のない情景のみが目の前に広がった。否、音はあった。啜り哭く、他者の聲。嫌いな音よ。

今日は、マシな夜になって欲しいものね。変な書き方、疲れる。妙にかしこまっちゃって、嫌。敬語も、苦手。壁を感じる。壁を、作らないで欲しい。ごめんなさい。

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