「はっ！？　俺は何を？　ここはどこだ？　俺は……アーティ、だっけ？」

「おおおおおお兄ちゃん、大丈夫！？　ごめんね！　ごめんね！！　うぇ～ん！」

「ミーア！　泣いてないで、回復！　回復！」

「あ、う、うん！」

「ええと、あのー」

「きゃあっ！？　り、リビングアーマー！　なんでこんなところに！？」

「りびんぐあーまー？？　こいつ、よくもお兄ちゃんを！！　許せない！」

「み、ミーア……？」

「ファイア・ストーム！」

「ちょっとミーア！　こんな狭いとこで炎系の魔法やめて！　みんな焼け焦げちゃう！」

「え？　あ、ごめん！　もう止まらない！」

「もう！　魔法で防ぐしかないわね。マジックシールド！！」

「ぬわーーーーーーーーーー！！！！」

「あれ？　人の声？」

「ミーア、大変！　あれ、リビングアーマーじゃなくて人間！」

「え？　え？　きゃーー！！　大丈夫ですか！？」

「む、無念」

「全身鎧着てるからひとたまりもないわね……じゃなくてはやく冷やさなきゃ！　ええと、ええと……アイスウィンド、弱！」

「どうしよ、どうしよ！　まとめて回復するには……ヒール・オール！　あ！　できた！　新しい回復魔法できたよ、お兄ちゃん！！」

「そうだ、アーティ！　頭大丈夫！？　じゃなかった、頭の怪我は大丈夫！？　気持ち悪いとか、そういうのない！？」

「お、おう……」

　このあまりの状況に、俺はそうひと言いうのが精いっぱいだったとさ。

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