枕返し2

 俺は枕返し。寝ている人の向きを変えたり、枕を動かしたりする妖怪だ。

 読書灯を点けたまま、推理小説に栞を挟んで男が寝落ちしていた。枕許で一晩で読破する俺。面白かったが、元の栞の位置がわからない。

 とりあえず、男の頭と足を逆にした。栞が外れたのは寝相が悪いせいだ。

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