障子に目あり

「『壁に耳あり、障子しょうじに目あり』って言うじゃん?」

 突如、家の障子に浮かび上がった目が話しかけてきた。

「目しかないくせに、どうして喋れるんだよ」

 俺が突っ込むと、

「『目は口ほどに物を言い』って言うじゃん?」

 と返された。目に「じゃん」とか言われると、何か腹立つな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る