子泣き爺

 わし子泣こなじじい。赤子の声で泣き、石の様に重くなる妖怪である。

 しかし、何時いつまでも赤子の声で泣くのは芸が無い、少しは成長せねばらんと、泣く練習に励んだ。

 結果、成長した声を出すすべを身に付けたものの、只の年相応の声で泣く爺に為って仕舞しまった。れは果たして妖怪なのか。

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