第382話決起集会
NPOでは会員も含めた社員の決起集会が開かれています。
各教室も本日は開店休業です。
ここでは編集室は悪ものです。
私は今日も透析を終えてリュクを背に大川沿いを歩いて出社です。
今日から新人を含めて6人体制です。
すべての机がフーリーペーパーの山になっています。
「ここからの発送は最後ですね」
編集長が各NPOの発送部数を読み上げて社員が山を作って梱包をしていきます。
「室長は休んでくださいよ」
編集長は私の体の心配をしています。
うつ向いて仕事をしていたら眩暈を起こすのです。
「今回の発送合計は16万5千部です」
「次は20万部を越えるな。葡萄園就農は原稿はできた?」
「後でチェックしてください。今日中に納品します」
いつの間にか狭い編集室に新理事が入ってきています。
「どうなんです?」
「決起集会を覗いたがガラガラだ。賛否両論というところだな。こちらも来週新NPOの体制説明会をする。その原稿を頼もうと思ってな」
「編集室の独立の可能性は?」
「5分5分やな。ただ編集室が独立するとNPOは崩壊や。それをまだみんな分かっておらんのや」
「あまりにも長く助成金で生きてきましたから」
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