第351話給料をアップ
久しぶりに編集長とのほほんとコーヒーを飲んでいます。
「二人はどこに?」
「この5日間フリーペーパーの設置場所の調査をしてもらっています。最初の頃は行政本のようで設置解約が続いたのです」
彼女は編集長2代目です。
「もともと100%助成金事業でしたのでやむえないのですが、決して楽しい読み物ではなかったのです」
最初の頃のB5版から今はA4版に変え特集と面白い仲間達を紹介しています。
「最初は5万部と張り切りましたが、設置場所が減り助成金も削減され私が継いだころは2万部まで減っていました。理事長から廃版にするか思い切りやってほしいと」
「一人で大変でしたね?」
「広告取りになっていました。でも途中でそれもあきらめました。部数が減っても読まれるものをと」
「それで何とか赤字すれすれで2万部で踏ん張っていました。それが半農半xのシリーズを始めて6か月で5万部に戻っただけではなく、配布相乗りや半農半xのフランチャイズ化で自動的に設置場所が拡大し、広告料も取れるようになりました」
編集長が最近の部数と収益のグラフを見せます。
「先月から累積赤字を消して黒字化しています。これからどうしたらと考えています」
「構造化改革が進んだのです。次は助成金に頼らない運営でしょうね。それでみんなの給料を10%アップですよ」
「そうですね。今の給料じゃ若い人は逃げていきますものね」
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