第335話ちょっとした躓き

今日は大雪に中透析に出かけます。

昼から遅い昼ご飯をクリニックの近くの居酒屋で食べます。

相棒の部長とは運のない因縁です。

「どうしたんだ?」

「不動産部長と私が今のトラック会社を首になりました」

「あの経理課長の件で書類送検されたそうだな。いい加減に不動産部長との縁を切っては?」

私の懲戒解雇も実は相棒の部長が彼にホテル事業の協力を声をかけた時から不運が始まっています。

その頃社長がホテルを私に任そうとしていました。

それで相棒のセットした宴席で不動産部長と会ったのです。

当時彼が次期専務の有望株でしたが、専務は私を押して社長も乗り気だったのです。

それは彼では財務と裁判が出来ないからでした。

それでも今更専務でうっとうしい社内にいるより外に出たかった。

その席で私は専務の席を彼に譲った。

それが専務の席に色気を出した総務課長がホテル乗っ取りなどと言う架空の話を部長に刷り込んだ。

「そこから悲劇が始まった」

「そうでしたね。あんなに馬鹿だとは思わなかったですわ」

「ちょっとした躓きがここまで転がったんだ」

裁判官にそんな話が通じることはありません。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る