第207話闇の中
ようやく賃金の仮払いが振り込みされたのですが、何もしなかったのに弁護士報酬に33%も引かれています。
さすがに弁護士に携帯で喚いてしまいました。
何度か不動産事業部のあの彼女から着信があったのですが、忙しくて気が付かなかったのです。
それが何度電話を入れても音信不通なのです。
それで相棒の部長に携帯を入れます。
「工事課の彼女と携帯がつながらなくなったのですが、何かあったのですか?」
「それですよ。こちらからも連絡いれようとしていたんです。不動産事業部が解体されて工事課だけが残ったのです。それは前に話していましたね?今度は工事課の課長が使い込みがばれて懲戒解雇の話が出てるんですわ」
「相変わらずですね」
「それがややこしい話になっているんですわ。実は工事課長が彼女を引き留めると約束して関係を持っていたんです」
「それは誰から聞いた?」
「今ホテルに行っている事務担当の係長です。工事課長はかなりたちの悪い男で彼女を追いまわすので引っ越しをしたそうです。私も連絡が取れません。事務担当の係長の話ではホテルのボイラーの修繕で1億保険を出させたようです」
「あれは私が損害保険で掛けあって無理だと回答されたはずですよ」
「それが総務部長と工事課長が何か不正な手続きをしたそうです。それで懲戒解雇を会社都合でチャラにするように言っているようです」
これも社長の無言の圧力で動いたようです。
こういうことを裁けないのが今の社会であるようです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます