第114話セカンドオピニオン
北にあるホテルの支配人を訪ねてその足でセカンドオピニオンを予約した病院を訪ねます。
北のホテルの支配人は今は中間派の中心になっています。
「専務の言われるように髭専務は不動産事業部長を彼女のスナックに接待してお金を握らせています。これは彼の定番です。おそらく部長が聞かれた話は事実でしょう。今専務派から流された噂が広まっています。ホテルの社長が髭専務と交代して、専務が本社に平社員でもどされるというものです」
「従業員の反応は?」
「いやな人はすぐ退職します。この業界は恒常的にベテランの人手不足ですよ」
「何か手は打てませんか?」
「そうですね。一番売り上げが高いホテルが髭専務の収入源です。ここを調査されては?」
一つのヒントを貰って病院に飛び込みます。
診察室でカルテを提出します。
「膀胱がんの抗がん剤の副作用と腎不全の複合ですね。こういう例は案外多いのです。副作用の痛み止めが腎不全を悪化させます。とくにこの副作用は人によって長期に激痛が続くようです。ボルタレンサポ25mgは使われましたか?」
「はい。一時泌尿器科で貰いましたが、今は内科の指示でやめています」
「おそらくこの時期にクレアチニンが上昇しませんでしたか?案外ここから透析に向かわれる方が多いのです。抗がん剤の副作用で人口膀胱になる人も多いです。このカルテを見るとすでに膀胱は半分の大きさに縮小してます。これが置かれた状況です」
「どうすれば?」
「まず仕事をどうされるかでしょうね。一般的に働かれている人はここでひと踏ん張りされて、腎臓機能を失われた段階で血液透析になります。でも温存腎臓法をするについても半月ほどの入院を覚悟する必要があります。早めの決断が前提です」
私自身の決断から始まるのだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます