第163話 最高のエンディングへ
霊聖樹(れいせいじゅ)の地下にあるラストダンジョン。
俺達はその最深部で、ついに邪神を倒した。
地下であるにもかかわらず、天井からあたたかな光がもれてくる。
そういえば、クエファンにもあったな、この演出。
邪神を倒すと、邪神を倒し、全てが終わった事を祝福する様に天井から光がさすのだ。
邪神の気配が消えて、神聖な気配があたりを包んでいる。
俺は立ち上がって、みんなの元に歩いていく。
全力のヒップアタックをしたからか、それとも全てが終わったと安心したからか、全身にほどよい疲れを感じる。
「リクト!」
みんなが笑顔で迎えてくれた。
俺はそれを見て、その場に座り込んだ。
「はぁ……やっと終わったな」
「お疲れ様、リクト」
ユミーリアがこちらに微笑んでくれる。なんという天使。
「大したものだ、やはりお前はすごいよリクト」
エリシリアが隣に座る。綺麗だった。
「お疲れ様でした、リクト様」
マキがタオルを渡してくれる。俺はタオルを顔に押し当てて、深呼吸する。
「さすがですね、お兄様」
プリムが俺の前にちょこんと座る。可愛い。
「おにーちゃん、おつかれさま」
コルットが俺の頭を撫でてくれる。
いつもと逆だ、なんだか照れる。
「ふふ、まさに勝利の女神のおかげじゃな。そう、そしてその勝利の女神とは!」
アーナが自身を指差す。
そんなアーナを見てみんながニヤリと笑って立ち上がり、アーナの周りに集まって、それぞれ自身を指差した。
「わしじゃよ!」
みんなでアーナの、いつものポーズを決める。
そうだ、ユミーリアも、コルットも、エリシリアも、マキも、プリムも、そしてアーナも、俺にとってはみんなが勝利の女神だった。
「ありがとう、みんな」
俺がそう言って笑うと、みんなが抱きついてきた。
緊張感が解けた事もあるのか、みんなの目の端に涙が見えた。
ここまで大変だった。
戦いの連続だったからな。ようやく終わったのだ。
「終わったね」
「そうね、お疲れ様、ユウ」
ユウと魔法使いが手を繋いでいた。僧侶も戦士に寄り添っている。
良い雰囲気じゃないか、リア充どもめ。
まあ、最高のヒロイン達に囲まれている俺が言うセリフじゃないけどな。
俺はみんなのあたたかさを感じながら、勝利感にひたっていた。
その時、ダンジョンが大きくゆれた。
「な、なんだ?」
エリシリアが立ち上がる。
ダンジョン全体が大きくゆれている様で、天井が崩れ始めていた。
「ねえリクト、これってもしかして、未来の時と同じ?」
魔法使いが青い顔をしてこちらを見る。
未来の時……確か未来の邪神を倒したら、邪神の城が崩壊したんだっけ。
そして俺は、ゲーム本編の事を思い出す。
「ああそうだった、そういえば邪神を倒すとダンジョンと一緒に、霊聖樹(れいせいじゅ)も崩壊するんだった」
ゲームでは徒歩で脱出しようとして、爆発のいきおいで飛ばされて外に出るんだったな。
「早く言いなさいよ!」
怒られてしまった。
しかし、のんびりしている場合じゃない。
俺はスッと立ち上がる。
さて、とりあえず逃げよう。多分ゲームと同じ様に、途中で爆風に飛ばされるんだろうな。
大丈夫か? ゲームではノーダメージだったが、普通に考えれば無事じゃ済まない気がする。
「お兄様、マイホームは出せますか?」
プリムが俺に向かって叫んだ。
そうか、マイホームだ! マイホームに入ればサクッと脱出できる。
ていうか未来でも同じ様に忘れてたな。カンベンしてくれよ俺。
「ああ、マイホーム!」
俺の尻が光り、尻の間からニュッと扉が出てくる。
戦闘中は使えないマイホームだが、こうして発動したという事は、邪神との戦いが終わった証でもある。
「よし、みんな早く中に入るんだ!」
エリシリアの号令で、みんながマイホームに入って避難する。
崩壊していくダンジョンを見ながら、俺はマイホームの扉を閉じた。
マイホームの扉を閉めた瞬間、俺の意識が飛んだ。
なんだ? 何が起こった?
俺はなぜか閉じられていた自分の目を開ける。
目を開けると……なぜか、真っ白な空間に居た。
ここはアレだ、いつも死んだら来る場所だ。
まさか、俺、死んだのか?
嘘だろ? ここまできてそんなのって、ないだろう。
俺があせっていると、奥の方から誰かが歩いてきた。
神様か?
俺はジッと奥から歩いてくる人物を見る。
それは、いつものユウの姿やおっさんの姿をした神様ではなかった。
「お疲れ様でした、我が素晴らしき尻魔道士よ」
そこには、長身イケメンの大きな翼を生やした神様が居た。
以前見た事がある、神様本来の姿だった。
「まさか、死んだとかじゃなよな?」
「ええ、違います。私があなたをここに呼びました」
良かった。
さすがに邪神とのラストバトルをもう一度やり直せってのはキツイからな。
いや、そもそも死に戻りができる残り回数は0だったはずだ。
それに俺は童貞を捨てたから、魔力が変質して神様との繋がりはなくなっていたと思うんだけど。
「何で俺はまたここに来れたんだ?」
「その事ですけど、邪神があなたと私の繋がりが絶たれたとか言ってましたが、あれ、間違いですから」
「……え?」
俺は思わずマヌケな声を出してしまう。
「そもそも、私そんな事、言いましたっけ?」
いや、確かに言ってない。言ってないが、まさか……邪神の適当な嘘だったとか思わないだろう。
俺は思わず頭を抱える。
「私は神ですよ? あなたを呼び出そうと思えばいつでも呼び出せますし、たとえばほら」
神様がパチンと指を鳴らす。
俺の前に光が現れ、中から人が出てきた。
「およ?」
「ら、ランラン丸?」
ランラン丸だった。
ランラン丸は突然の事に目を丸くしている。
「この様に、あの世界の人間なら誰でも呼び出す事ができます。さらにはい!」
神様がランラン丸に向けて指をまわすと、ランラン丸の身体が光り始めた。
「な、なんでござる?」
ランラン丸は完全に混乱していた。
やがて光がおさまると、神様がニッコリと笑ってランラン丸に話しかけた。
「はい、おめでとうございます。これであなたはマイホームの外でも人間の姿になれますよ。寿命も人と同じになりましたので、せいぜい大事に生きてくださいね」
「え? え?」
ランラン丸は激しく混乱していて、何がなんだかわからないと言った感じに口をパクパクさせていた。
「どういうつもりだ?」
「なあに、ここまであなたを支えたご褒美ですよ。それでは、先に戻しておきますね」
再び神様がパチンと指を鳴らすと、ランラン丸が消えた。
「……ずいぶん気前がいいじゃないか」
「まあ、あなたに干渉するのも、これが最後になるでしょうからね」
そう言って、神様が深々と、俺に頭を下げた。
「ありがとうございました、アマサキ リクト。あなたのおかげで、この世界は救われました。邪神に狙われていたのでしょうがなかったとは言え、あなたの元の世界の人生を奪ってしまって、申し訳ありませんでした」
俺は神様の態度におどろいていた。
今までさんざん好き勝手にこちらを良い様に使っていたと思っていたので、これはビックリだ。なんとも言いがたい居心地の悪さを感じる。
「今回の事は完全に想定外でした。そもそも人々の創造で創られた世界の邪神が、あれほどの力を持つとは思いませんでした。そして、別の世界のあなたに干渉しようとするなど、前代未聞でした」
神様が頭を下げながら俺に語る。
創られた世界というのはクエファンの世界だろう。そして俺に干渉しようとしたというのは、あの邪神だ。
「なぜあの邪神があれほど力を持ったのか。おそらくはあのゲームがたくさんの人に愛された事が原因でしょう。それゆえに世界が確立され、より力を持ったのです。これはちょっと問題でして、他の世界でも悪役が力を持ちすぎない様に、今後管理が必要だと、先日神様会議で決定されました」
神様会議ってなんだよ。そんなにたくさん居るのかよ神様。
だけどまあ、今後同じ事が起きない様にされるみたいで、ちょっと安心した。
「では次に、なぜ邪神が狙いをつけたのがあなただったのか。これは多分、あなたがあの世界を愛していたからでしょうね」
俺が、クエファンを愛していた? それは確かにそうだが、ならなぜ俺なんだろう。あのゲームは国民的RPGだった。正直俺よりも熱狂的なファンは居たはずだ。
「なぜあのゲームを愛する中であなたが選ばれたのか、それはきっと、あなたが童貞だった事と、ユミーリアへの愛が強かったからでしょうね」
だだだ、誰が童貞だ。もう童貞じゃないっつーの!
「邪神の勇者へのこだわりと、あなたの勇者ユミーリアへのこだわり。これがうまくシンクロしたのでしょう。まあ、うれしくないシンクロでしょうけどね」
まったくだ、それだと俺がまるで邪神みたいじゃないか。
……ああそうだ、俺、この世界じゃ邪神のかけらから作られたんだった。
俺が邪神だったのか? いや、なんか邪神が先か、俺が先かみたいな話になってるぞ?
「まあ、そこら辺は置いておくとして、今回の事件は、私の力でも、勇者の力でもどうにもなりませんでした。邪神の力に対抗する為に力を集める事と、あなたへのご褒美にと思って他の世界と融合させたりもしましたが、結果として邪神の力をパワーアップさせる事にもなってしまい、申しわけありませんでした」
ああ、エリシリアやコルット達が出てきたのはそういう意図もあったのか。色んな世界のヒロイン達を集めて戦力にしよう、と。で、その世界の邪神やボスまで来ちゃった上に、それを邪神に良い様に利用されたと。
駄目じゃんこの神様。
「ですが、あなた達は数々の困難を乗り越え、こうして邪神を倒しました。これでこの世界は平和になるでしょう。ですから……私が世界に、そしてあなたに干渉するのは、これで最後です」
「……そっか」
俺はなんとなく、寂しさを感じていた。
俺はこの神様が嫌いじゃなかった。
これで最後になるかと思うと、名残惜しくもなってくる。
「これからこの世界は平和になるでしょう。モンスターは居なくなりませんが、それはこの世界のバランスを保つ為ですから」
確かに、モンスターが居なくなれば冒険者なんて廃業になってしまうからな。それは困る。
「リクト、あなたの使命は終わりました。これからは、本当の意味で、好きに生きてください」
「……確認するけど、元の世界には」
「はい、戻れません。これは邪神が居なくなっても同じです。すでにあなたはこちらの世界の人間となってしまいました。もしどうしても元の世界に戻るとすれば、別の人間として転生して戻る事になりますね」
なんだそりゃ、別の人間って事は、俺が俺じゃなくなるって事か。
「意味無いな」
「そうですね。それに元の世界に戻れば再びこちらの世界に来る事は基本できなくなります。再びこの世界に来るとなるとまた転生する事になって、別の人間として」
「ああもういい、わかった。ようは転生すれば世界を行き来できるけど、毎回違う人間になってしまうって事だな」
「はい、そういう事です」
神様がニッコリと笑う。
「しかも、あなたが居なくなった世界では、あなたの記憶は人々の中から消えてしまいます。戻った所で誰もあなたの事を覚えておらず、思い出す事もないでしょう。たとえそれが、あなたの両親でもです」
そうなると、俺が元の世界に戻ればユミーリア達の記憶からも俺は消えるって事か。
「駄目だ、却下だ。俺はこの世界で、ユミーリア達と生きる」
「ええ、そうしてください。あなたがしあわせに生きられる様に、あなたにあげた力はそのままにしておきますからね」
それは助かる。
今さらマイホームがなくなるのもレア肉ゲットの能力が消えるのも困るしな。
「これはあなたから元の世界の人生を奪ってしまった事へのお詫びと とらえてください。ですので、あなたの子供にはあなたの力は遺伝しません。あなたの力は、あなただけでのものです」
「そうか、そうだな、その方がいい」
特別な力や大きな力を持つ者は、事件に巻き込まれやすい。
俺の子供達には平和に生きてほしい。だから、必要以上の力はいらない。
まあでも、俺の力が遺伝しなくても、嫁達がハイスペックだからな。どちらにしても普通の人生を送るのはむずかしそうか?
……尻が光るよりはマシか。子供だったら絶対いじめられるもんな、この能力。いや、親である俺の尻が光るのもマズイか? やーいお前の父ちゃん光る尻ーって。今から対策が必要だな。
「あぁあと、死に戻りの力はなくなります。それと同時に世界からデッドポイントも消失しますので、安心して下さい」
マジか。
死に戻りできなくなるのは不安だが、デッドポイントがなくなるならその方がいいな。もう足を滑らせたりマヌケな原因で死ぬのはゴメンだ。
「さて、そろそろ時間となりますが、まだ何か聞きたい事はありますか?」
俺は考える。
神様と話が出来るのはこれが最後だろう。
だが……特に何も思いつかなかった。
「……うん、大丈夫だ」
「そうですか」
もしかしたら聞くべき事があるのかもしれない。だが、今の俺には必要ないだろう。なんでも知るのは良くないからな。俺は俺として、これからこの世界で生きていけばいい。
「わかりました。さて、そんなあなたに、私から最後のお願いがあります」
お願い、だと? いったい何を言うつもりだ?
「内容によるな」
邪神クラスのボスを倒して来いなんて言われたら、断りたい。これ以上はゴメンだ。あと厄介事もゴメンだな。俺はもう、平和にのんびり暮らしたいのだ。
「なあに簡単な事ですよ」
神様がそう言ってピッと人差し指を立てる。
その瞬間、俺の身体が動かなくなる。
「おいちょっと待て、まさか」
「はい、そのまさかです。最後にもう一度……そのお尻を堪能させてくださああああい!」
神様が俺に引っ付いてきて、俺の尻を撫で始める。
「あっはぁあああ! このお尻! このお尻をもう撫でられないかと思うと、私は! 私は!」
「ええい! 頬をスリスリするな気持ち悪い! 離れろ!」
俺の身体が動かない事をいい事に、神様が俺の尻を撫でたり頬ずりしたりしてくる。
さっきまでのシリアスな空気が台無しだ。
「あなたのお嫁さん達がうらやましいですよー。あ、そうだ! いっそ私も転生してあなたの嫁になるとか」
「却下だ! イロモノはアーナで間に合ってる」
「なら、私を信仰している巫女に乗り移って」
「おいよせヤメロ」
巫女ってあれか、一度ウチに来たあの創造神の巫女で確か、ミライヌさんだっけか。
今度来たら警戒しよう。というか近づかないようにしよう。
「えー」
「えーじゃない」
そう言いながらも、俺の尻を撫でる神様の手は止まっていなかった。
「なんとも名残惜しいです。あなたが神になってここに戻ってくるまでの間の我慢とはいえ、ツライですよ」
「なに? ちょっと待て、今なんて言った?」
神様が聞き捨てならない事を言った気がする。
「名残惜しいです」
「違う」
「ツライです」
「違う、わざとやってるだろ?」
神様がてへぺろとか言い出した。キモイ。
「あなたは今や、シリト教の神の尻を持つ男ですからね。このまま天に召されれば、あなたは神になります」
「マジかよ」
いつの間にか神様になる事が決定していた。
「その後は、私に代わってこの世界を見守ってもらいますからね」
「いや、それ、あんたはどうするんだよ?」
俺に任せるって、じゃあこの世界の創造神である神様はどうするんだって話だ。
「あなたに任せた後は、また別の世界を管理しに行きますよ。あなたの元の世界の人間達が日々たくさんの世界を創っているせいで、手が足りていませんからねー」
そうか、そういえばこの世界も、元は俺達の世界の人間達が創ったゲームの世界なんだったな。
ゲームの世界の神になるか……まあ、天寿をまっとうした後なら悪くは無いか。
「そんなわけですから、次に再会した時は同じ神として、またお尻を撫でさせて下さい」
「嫌だ」
神になれば、この神様の理不尽な呪縛からも逃れられるのだろうか。動きを封じられて一方的に尻を撫でられるのはもうゴメンだ。
「さて、それではそろそろ本当に……」
神様が俺の尻から手を放して、パチンと指を鳴らす。
俺の視界が、白く染まっていく。
「楽しかったですよリクト。本当にありがとうございました。次にあなたが死ぬ時まで、さようなら」
「……ああ、こちらこそ」
だんだん神様の姿が見えなくなっていく。本当にこれで、俺が生きている内に神様に会うのは最後になるのだろう。
そう思うと、俺は自然に、頭を下げていた。
「その、色々とありがとうございました! 俺、この世界でしあわせに生きます! だから……元気でな、神様!」
一瞬、おどろいた表情をした神様だったが、スッと慈愛に満ちた表情に変わった。
ああ、この人は本当に神様なんだなって、この時初めて思った。
俺達はお互い、手を振って別れた。
気がつくと俺は、マイホームに居た。
「リクト?」
隣に立つユミーリアが、俺の名を呼ぶ。
「どうした、何があった?」
前に居るエリシリアにも気付かれたみたいだ。
「おにーちゃん、泣いてるの?」
コルットが俺のズボンを引っ張ってくる。
そう、俺は自然と、涙を流していた。
思ったより好きだったんだな、神様の事。
「いや、なんでもない」
俺は流れていた涙を手でぬぐった。
「ちょっとお世話になった人と、お別れをしてきたんだ……でもまあ、二度と会えなくなるわけじゃないからさ、大丈夫だ」
俺はそう言ってコルットの頭を撫でた。
そうだ、もう会えないわけじゃない。俺が死んだら、神様になったら、もう一度会える。
それまでしばらくのお別れだ。
「リクト」
ユミーリアが俺の腕に抱きついてくる。
「おかえり、リクト」
「……ああ、ただいま」
俺はみんなの顔を見て、ホッとした。
そうだ、戻ってきたんだ。
俺がこれから生きていくこの場所に、戻ってきた。
俺は疲れを感じて、ソファに倒れこんだ。
そして、マイホームの天井を見ながら、次に神様に会った時は最初になんて言ってやろうかと、ボーッと考えていた。
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