芋掘りとショベルカー

 今日はね、幼稚園で芋掘りをするということで、たかしくんはショベルカーを持ってきました。


 ガガガガガガーッ!!


 ガガガガガーッ!!


「たかしくーん!!ショベルカー持ってきていいって誰が言いましたかー??」


 先生が怒っていますよ。


「幼稚園にショベルカー持ってきていいって誰が言いましたかー??」


 怒っています。たかしくんはどうしよう。

 

「うう....。お母さんが持ってけって....。」


 泣きそうです。


「お母さんのせいですかー??お母さんが言ったらなんでも持ってきていいんですかー??ショベルカーは幼稚園にはいりませんよねー!!不要物です。」


 ドドーンッ!!


 ショベルカーはショックです。


「うう....。俺は不要なんだ。要らないんだ。俺は一体...一体どこにいればいいんだ....。」


 ショベルカー落ち込んでいます。


「うおおおおおん!!うおおおおん!!」


 ついに大粒の涙を流し、泣き始めました。


「俺の居場所はどこなんだー!!どこにいればいいんだー!!」


 ガガガガガガーッ!!


 ショベルをぐるぐるぐるぐる、暴れています。車体もぐるぐるぐるぐる。バグったゲームのキャラクターみたいに。


「君は象に似ていますから、動物園に行きなさい。」


 先生が言いました。


「動物園??わかりましたガガー!!」


 ガガガガガガガー!! ガガガガガガガー!!


 ショベルカーは動物園へ出発しました。


 ガガガガガガーッ!!ガガガガガガーッ!!


 道路を進む。


 ガガガガガガーッ!!


 Zoo!!


 着きましたー。


 飼育員さんに会いました。


「私は象に似ていますガガ。象と一緒に飼ってください。」


「確かに象に似ていますね。どうぞ。」


 ガガガガガーッ!!


 ショベルカーは象の飼育場へ入れてもらいました。


「これからよろしくガガガガガガー!!」


「パオーンといえ、パオーンと。」


 象はいきなり、高圧的だ。


「パオーン!!」


 郷に従う、ショベルカー。


「こら、いいのパオ。訛りは言葉のアクセサリーパオ。」


 優しい象もいたものだ。


「ありがガガガガガガーッ!!」


 末永く幸せに暮らしました。


 完

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