フケ保護団体

 ぽりぽりぱくっ、ぽりぽりぱくっ


 フケを食べているとフケ保護団体が来ました。


 ぽりぽり、しゅっ、ぽりぽり、しゅっ


 私が手にしたフケをシュッと奪い取っていきます。


「なんなんだ!!やめろーっ!!」


「うるせーっ!!フケを食べるなーッ!!」


 じいさんとばあさんとばあさんの3人です。


 ぽりぽり、しゅっ、ぽりぽり、しゅっ


「俺のフケを奪ってどうする気だーっ!!」


「道路に撒くんですよ。暑さ対策になるんですよね。」


 そう言っておばあさんはパラパラとフケを道路に撒いています。


 お、俺のフケがーっ!!


 ペロペロペロペロ、ペロペロペロペロ


 私は道路を舐め回しました。私のフケが撒かれている道路を。


 フケたちが舌に舐め取られ、私の体内に入っていきます。


 私のフケは私の、私のフケは私のものなのだ.......。


 ペロペロペロペロ、ペロペロペロペロ


「貴様ーッ!!なにやっているーっ!!」


 じじいが怒りました。


「取り押さえろーっ!!」


 ざざざざざざーっ!!


 婆さんが二人、私の両脇を抱え抱き起こしました。すごい力だ。なんてやつだ。


「なっ、なにを!!なにをするーっ!!」


「フケを返せーッ!!大地にフケをーッ!!」


 そういうとじいさんは再びわたしの口に手を突っ込みました。


「がああああっ!!」


 喉の奥で舌をくいっと下げました。吐き気が、、、


 オロオロオロオロー!!


 私は道路に嘔吐しました。


 ぐっぐべっ.....


 せっ...せっかく食べたフケたちが.......


「はっはっはっはっ。フケが混ざった吐瀉物を道路に撒くことはフケを道路に撒くことと等しい。」


 そういうと3人は満足そうに帰って行ったのでした。


 完

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