第207話 最強の技

流浪にの奥義を参考にしました……


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本文


現在俺はナンムの都市神、アッシュールとの戦闘をしていた。

俺達は奴の攻撃で分断されていたのだ。


「どうしよう、これじゃ主人様が集中的に狙われてしまうわ‼」


「落ち着けアルテミス! 兎に角この崩落岩を取り除こう‼」


「そんな事はさせねーよ‼」


「何ものだ! 貴様は キングー またぞろぞろとしょうもない連中を連れて来た物だな……如何にナンムの一族とは言え、名もない神の一柱等我等の敵には成らぬぞ!」


「ハデスよ、確かにこいつらではお前達の相手にはならんだろうが、時間稼ぎには使えるぞ? それに如何に貴様とは言え、この俺に勝てるとでも思って居るならとんだ勘違いだぞ?」


「皆神衣を纏え! こいつは強いぞ‼」


全員が神衣を纏う、そして…………


「皆暫くこいつの相手を頼もうかな? 僕は妹n為にこの落石を破壊しよう」


「え? 皆兄さんから距離を取って‼ 危険よ‼」


アポローンが神衣を纏った瞬間、神衣全体から真っ赤な燃え盛る炎が立ち上った


「岩を破壊する魔力が無いなら単純な事さ、ぶつりてきに破壊すればいい」


「アポローンを止めろ‼」


ナンムの一族は20人程で襲って来ている、そのうちの2人位が久美達の包囲から抜けてアポローンに襲いかかろうとするが…………


「確か右ストレートはこう言う風に討つんだったね~、大和君は面白い事を教えてくれたよ、彼は僕の弟であり友人だ、取らせはしないよ‼ 砕けろ!」


吹き上がる灼熱の炎がアポローンの右手に集束していく、そしてその炎が襲いかかるナンムの者を一瞬にして蒸発させた


「熱い‼ 何よこれ!」


「久美! もっと兄さんから放れて! 兄さんのブローは周囲を蒸発させてしまうの‼」


ドガーーーーン‼


アポローンの右ストレートが崩落した岩に炸裂した、一瞬で溶け落ち砕かれる大岩、溶けた岩は溶岩となって流れて行く


「もう一発‼」


ドガーーーーン‼


「ウワーーーー‼」


またナンムの者が2人程巻き込まれて蒸発した。

火の玉となって吹っ飛ぶ岩


「何だ‼ あれ⁉」


「やあ! 大和君、遅くなってすまないね」


「てか、お前の回り溶岩だらけじゃねーか⁉」


炎を纏ったアポローン、その神衣は正に光明神の名に相応しい神衣であった。


「まあいっか、そっちの有象無象は任せた、俺はこのデカブツをかたずけるぜ」


「解ったよ~!」


「勝てると思うなよ小僧ども‼」


キングーは大剣を思いきり振るった、トライデントでポセイドーンが止めるがそれおも吹っ飛ばした強力な一撃だった。


だがその一撃も……


ガシャーン‼


「あっちのアッシュールちゃんは健ちゃんに任せて、キングーちゃん? ママが相手をしてあげるわ~!」


神衣すら纏っていないアグディスティスがバジュラで止めた


「く! アグディスティス、貴様…………」


「勝てると思わない事ね? キングーちゃん?」


戦闘の構図が決まった。俺がアッシュールを、母ちゃんがキングーをその他を他の仲間が相手をする。

神衣越しにルチルが話しかけて来る


『健様、倒せない相手では無いようです、早めに倒して先を急ぎましょう、何か嫌な予感がします、彼等は明らかに時間稼ぎをしている様に見えます』


「まさか‼」


『ルチル? それって…………』


『アーディティヤ…………彼等は其を待って居るのかも知れません』


「皆! 全力でこいつらを倒して先を急ぐぞ‼ こいつらはアーディティヤが来る迄の時間稼ぎだ‼」


俺はルチルの感を信じる、何故かと言えばイシュタルの分身体だからだ、イシュタルは感の強い子だ、だからルチルの感はほぼ絶対だ。


「何を馬鹿な事を、貴様らごときアーディティヤの支援等必要無いわ!」


「その割りには随分と焦ってるじゃねーか! 兎に角ソッコーで決めさせて貰うぜ‼」


頭の中でイメージしただけの俺の技、この神衣を纏っている時にしか使えないが、俺は初めて自分の必殺技を作った、まだ一回も成功させて居ないが、俺はここで試そうと思った。

アッシュールが俺に持っている斧を振りかぶり、魔法と絡めて打ち付けて来る


「ウォーーーー‼ 死ねーーー!」


多分このフロアーをも破壊出来そうな程の魔力とパワーだ、だがそんなもんまともに食らってやるほど俺はお人好しでは無い。


「オセーよ親父‼」


俺は天叢雲剣に手をかける、ここまでは通常の抜刀術と同じだ、だが……


「皆、前に言った通り頼むぞ‼」


『はい! 帝、ナーナ様、私に魔力を!』


『解りました、ナーナ、全力で魔力を注ぎますよ‼』


『はい! お姉さま』


「行くぜジジイ! 天夢斬‼」


天叢雲剣が抜刀された直後、姿を消す…………

詰り其ほど俊足で抜刀したのだ、アッシュールは何が起きたのか解らないようだ。


「ああ? 何が天夢斬だ? 痛くも痒くも…………ん? お!俺の体が‼ ねえ!」


ドシャ‼


超神速の抜刀術、そして俺と女神3人の膨大な魔力を凝縮して天叢雲剣に乗せて、爆発的な威力と速度を出す。

この抜刀術に切れない物はこの宇宙に存在しない。

恐らくは未だに見たことが無い母ちゃんの神衣すら切れるだろう、この概念を話した時に、楓は俺にそう言った。

天夢斬はこの宇宙始まって以来の最速最強の技だと…………


「あのような物を見せられては我等も最速でかたずけねばなあ、ハデスよ」


「だな、しかしなんと言う技だ、私にも捉える事が出来なかった」


「だな、、、皆大和に続け! 早急に先へ進むぞ‼」


「はい!」



「じゃあキングーちゃん? 遊んでいるとママ健ちゃんに嫌われちゃうから時間かけないで死んで頂戴ね?」


「舐めた事を! この俺がそう簡単に! …………ま! まさか‼」


キングーは飛んでも無いものを今目にしていた。

目の前に巨大な戦車が有る、そして巨大な獅子が二頭、その戦車を引いていた。

そして目の前を真っ白な霧が立ち込めていた、そして霧が晴れた瞬間…………純白なこの世の物とは思えない程の美しい女神がとてつもなく大きな羽を広げ、白く長い神をはためかせ、戦車の上にそびえたっていた。

純白の美しい鎧に身を包んだ母ちゃんだった…………


『何て美しい神衣なのでしょうか……あれがアグディスティス様本来のお姿なのですね』


「ああ…………陛下…………あれが、俺の母ちゃんなんだな…………」


「何千年ぶりかしらね~、この神衣を纏うの? ごめんね? キングーちゃん、久しぶりで多分ママ加減できないと思うのよ?」


母ちゃんがバジュラをまるで如意棒の様に伸ばし、頭の上で回転させた、そして馬車がもうスピードでキングーへ向けて走り出すと、母ちゃんがバジュラでキングーを打ち付けた、その瞬間、キングーが一瞬で跡形も無く霧散したのだ。


「な! マジかよ‼ 今何をやったんだ‼」


『わ、私にも何が何だか…………』


「ちょ! 加代子おば…………ママ! 今何をやったの?」


「皆そこを退いてね~、直ぐにかたずけてママ健ちゃんに誉めて貰いたいから~」


いきなり戦車を加速しだす母ちゃん、ナンムの一族に向けて走り出し…………


「グワーー!」

「ヒィィィィ!」


有るものは戦車に踏み潰され、有るものは獅子に噛み殺され、有るものはキングーと同じ末路に…………

滅茶苦茶だった、蹂躙とはこう言う事を言うのだろう…………


「アグディスティス…………少し刺激が強すぎるぞ…………」


「皆死んだわよ~、健ちゃんママ頑張ったでしよう~?」


「おっ…………おう…………」


まるで何処かの国の、何処かの門での凄惨な状況を彷彿とさせる惨状がそこにあった


「で……では……行きましょうか…………」


「そうね~朔耶ちゃん、ほら~健ちゃん急ぐわよ~?」


外見は正に女神と言えるほどの美しさ、だがその中身は完全にグロ動画配信者顔負けの天然ホラー女神だった。


ーーーーーーーーー


そして此方でも違和感は感じ取っていた


「アテーナー様、敵の攻撃、何かおかしいと思いませんか?」


「ええ、私もそう思うわ? 何故敵の攻撃があんなに散発的なのか…………」


「此方の総攻撃の瞬間を待って居るのでしょうか? 何か別の策が有って…………」


「そんな策が有るとは思えないけど…………待って居る? ………………そうか! 待って居るんだわ‼」


「え? アテーナー様?」


「スクルド‼ 総攻撃の合図を‼」


「いきなりどうしたンですか? まだ早いかと?」


「遅い位よ‼ 敵は援軍を待って居るのよ! 大和…………主人様にも念話で知らせて! 敵はアーディティヤと合流するつもりだって‼」


「え? あ! はい!」


アテーナーが総攻撃に出た、敵の策を察知したのだ。

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