第135話 因果そして縁起
カルマは本当に有る! と言う人は多いですが、よく言われるカルマと釈迦の解いたカルマとはどうも違うようです。
この話に釈迦の解いたカルマを乗せています、興味の有る方は考えて見て下さい!
因みにここで書いてる答えは作者成りに考えて出した答えです
本文
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皆が俺を見てる・・・
いや正直困る、俺は神ではないし、朔とて神ではない・・・宇宙人だが、、、
いや俺も宇宙人か・・・
まあしかたない
「驚く事は無いだろ、この世の人々が勝手に神と言う存在を作り上げただけだ、そう言う意味では俺も神になっちまうからやめてくれ!」
「会長も?」
「そうだ、俺も元はこの地球の人間じゃない、ティアマトと言う惑星から転移してきた普通の人間だ。
そして朔もポセイドーンも同じティアマト人だ。俺と朔やポセイドーンと違う処は、、、朔はえれえばばーでポセイドーンは耄碌じじ・・」
バキ!!
「ぐほ!・・・」
机の上に置いてあった花瓶が飛んできた・・
「皆気にするでない・・・まあつまり妾やポセイドーンはティアマトの原初人でティアマトでも神と呼ばれておった」
朔は一通り全ての内容を皆に話す、勿論イナンナの事やイシュタルの事も
「成るほどのう、だから兄弟はあれほどの奥義を身につけておるのか」
「確かに兄貴、俺はあんなすげえの初めて見たぜ!」
「お前らなんか勘違いしてねえか?」
「まあS○談義は会議が終わったらゆっくりやるがよい」
「してねー!」
「敵は妾達と同じティアマト人と地底人じゃ、彼らも等しく記憶を持って転生する事ができるのじゃ!
我らが勝利したとしよう、ティアマト人や地底人は潜伏し、気を見て転生するじゃろう。同じ事が繰り返されるだけじゃ、そうなると妾が知っている未来とは全く違った物となってしまうのじゃ、そうなるともう手がつけられぬ・・・つまり勝ってはならぬ戦いなのじゃ」
「ではどうしろと?」
「ナーナ、そなたらの目的はなんじゃ?」
「岩戸開きです」
「そうじゃ、彼らが来るのは230年後、その前に岩戸を開く! そして230年後彼らはやってくる、一度開かれた岩戸は彼らとて閉じる事は出来ぬ、恐らく彼らは必死でムーやレムリア、南アトランティスだけでも潰そうと全力で向かってくるじゃろう。その時はひたすら耐える、国を守る! 耐え抜けばこの時代での征服はあのもの達もあきらめるじゃろうて、未来に備えてあの者達は眠りにつくじゃろう。
そしてその時こそ主人殿や我等は未来に帰る、そして残った者の役目は大変じゃぞ?」
「待ってください上皇! 上皇達が帰れるなら彼らティアマト人も未来に飛べるのでは?」
「無理じゃ!」
「朔、それは俺も聞きたかった事だ、奴らは天空人を召還した、イナンナと同じ事をしたんだ、それなら奴らも同じ力を持っている事になる。何故イナンナは帰せるのに奴らにはそれが出来ないんだ?」
「ふ~・・・肝心な事をイナンナは話してないのか・・・主人殿、呼びよせるだけなら今すぐにここで妾も桜も出来るぞ?」
「はあ?」
「要はその者が過去この時代で生を受けた事が有ればその魂を媒介にしてこちらで自像を造ればよいだけじゃ! じゃがこちらに根ずいた魂を生きたまま飛ばす事はイナンナでさへ不可能じゃよ!」
「何!? じゃあ俺達は何なんだよ!?」
「落着くのじゃ主人殿・・・魂が抜けた体はどうなる?」
「土に帰るな?・・・・」
「そうじゃ、つまり彼らが呼び寄せた天空人は一方通行じゃよ!」
「げ! 姉さん! あたしは大丈夫よね? 大分長い事こっちにいるけど・・・・」
「あんずるでない、よいかのう? 久美、主人殿、魂のありかはおのれがあるべき場所が何処なのか定まっておらぬのじゃ。
色即是空空即是色、この世のすべてのものは恒常な実体はなく縁起によって存在する、縁起それ即ち全ての現象は、原因や条件が相互に関係しあって成立しているものであって独立自存のものではなく、条件や原因がなくなれば結果も自ずからなくなる。
わかるかのう?」
「此があれば彼があり、此がなければ彼がない。此が生ずれば彼が生じ、此が滅すれば彼が滅す・・・因果! カルマか!!」
「よう解ったのう、流石は主人殿じゃ!」
「あのう・・・・こちらにもわかるように説明してほしいんですけど・・・・・・・」
「ナーナ・・・まあ今から言う説明でわからなけrば諦めるがよい、よいか? カルマはわかるの?」
「現在の行いが時を経て自像化される、ですよね?」
「そこがまちごうておる、無明 行 識 有 生 全てはこの繰り返しで世は成り立っておる、これを輪廻と言う、よいか? この世のすべてのものは恒常な実体はなく縁起によって存在する、目に見えるもの、それらは実体として存在せずに時々刻々と変化しているものであり、不変なる実体はなく、すなわち空じゃ。
つまりただ召還するはその輪廻から外れた存在、現代では空となる。じゃが十種の神宝はその輪廻から外さずに魂の在りかを変える事が可能なんじゃ、じゃからイナンナに呼ばれた者は魂の在りかを戻す事が可能なんじゃよ」
「あぁぁぁぁぁぁ魂飛ばしだ----!」
「ようやっと気付いたか愚か者め!」
「・・・すいません」
「つまり魂飛ばしの状態に体をマナで構成させている? と言う事ですか?」
「そういう事じゃ、主人殿はここに居るようでいない、そしてこれは生ある者全てが同じじゃが、それに気がつく者はいない、気がつけばそれは神と呼ばれる存在になる」
「駄目だ、俺には何が何だか話についていけん…………」
「安心しろ弟よ! ワシにも解らぬ!」
「ん~まだよくわからない……詰り私達はここに居るけど、現代の私は私で居るって事?」
「久美…………頭が悪いのう…………」
「酷いよ‼ 姉さん、一生懸命考えてるんだから!」
「おぉぉぉすまぬ‼ そうであったな……」
「まあ記憶力が良いだけの鈍い……」
ゴキャ‼
「ぐは!」
棍棒で殴られた…………
「久美、ではこう考えて下さい。貴女には体から根が生えています。その根は貴女が転生を繰り返した世界の分だけ繋がっています。そしてその根からは幾つもの木が生えています、だからその根が有る限り貴女はその根から何時でも木を生やす事が出来ます。ですが一度に木を複数生やす事は出来ません、だからその時代から別の世界に行くには今生えている木を枯らす必要が有ります、詰り其が転生。
ですが十種の神宝は枯らさずに魂のみを別の時代へ木を生やして移す事が出来る、其が転移。
だけどアトランティスに転移した天空人はその木を過去の過ぎ去った根に移植した、だから戻るべき木が無いのです」
「成る程、じゃあ帝、もう一つついでに、今私はこっちの木に移ったでしょ? でも移って無い人との営みはどうなるの?」
「其が先程朔姫が言った輪廻です、こう考えて下さい、生えている木は大きく人の魂はその木を何処までも行き来している、それも無意識に、無明 行 識 有 生 この繰返しをしているのです。貴女が居ない時を過ごしている状態も有れば、帰った貴女と過ごしている時も有る、だけどそんな時も本当は何処にも無いのです、あくまでも空であり、空像なのです」
「まあ追い追い理解していけば良いじゃろう、話を戻すぞ? 先程主人殿が言いかけた事じゃが、妾が変わって言おうのう。
先ず今この時に有る大陸は後1200年程で分解する、文字道理バラバラになるじゃろう、後1200年後じゃからここに居る者は既に他界しているじゃろうが…………」
「防ぐ手立ては無いのですか?」
「手だてがあっても防がぬ、先程言ったじゃろう、大きく歴史を改変すれば収集が付かなくなるのじゃ、そこで生きとし生ける者達は殆ど生き絶えるじゃろう、悲しい事じゃが其が歴史であり運命じゃ。じゃがそこで幾ばくかの歴史は変えねばならぬ、生残りを本来の歴史の10倍に増やす‼」
「何が起こると言うのじゃ? 朔上皇」
「ティアマト人が地球表面を破壊するんだよ、兄弟…………徹底的にな」
「どうやったらその様な事が出来るのですか?」
「ロンギヌス、世界を統べると言うキリストを刺した槍と言われているが、真実は違う…………
そいつは今この時も宇宙空間を漂って居る、そうだな? 朔」
「ふむ、気付いておったか、秒速7.9㎞、高度一万メートルから落とす槍、其がロンギヌスの正体じゃ」
「人工衛星! 本当にそんな物が…………」
「有る、所謂古代兵器じゃ…………
良いか! 妾達はこれより非情な決断をせねば成らない、じゃからこの決断は誰でもない妾が行う。
先ず絶対条件で生き残らねば成らぬのは、各国王の子孫、そして皇族の血筋。
本来ここで生き残るのはこの中では皇族の血筋のみじゃ、そこの歴史を先ず変える。
そしてジャーリアの大半は生残りを果たさせねば成らぬ、ジャーリア達はかなり記憶を引き継ぐ事が出来る、必ず今この時の記憶を持って、幾人かが主人殿への記憶の受け渡しをせねば成らぬ。
本来主人殿が記憶を引き継いで転移出来ればよいのじゃが、まだ無理じゃ。次に生き残す者は…………」
朔は本当にここで非情な決断をした、生きる者と死ぬ者を選別したのだ。
情けないが俺には出来ない、だから神なのか……
朔は楓だ、俺は楓にそんな辛い選択をさせたのか…………
ダセーぜ……俺は、だがお前一人に辛い思いはさせない、銃の引金は俺が引く、アトランティスは俺が潰す、必ずだ!
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