少年少女

 どうしてワタシは男に生まれてしまったのだろう。

 

 誰にも言えない、僕の秘密。子どもの頃から顔が小さく、童顔だったせいか姉によく女の子の服を着せられて遊ばれていた。いつからだっただろうか女の子の格好をする自分が可愛く綺麗に見えたのは……その時から僕の中で女の子の感情が芽生えた。鏡の中に写る僕は男の子には見えなくて女の子にしか見えなかった。

 姉に遊ばれることが無くなってもこっそり一人で着るようになってた。ウィッグを着けて、スカートを穿いて出掛けるようになった。誰も僕だと気づかず女の子として見てくれた。それがとっても嬉しくて僕は女装が趣味じゃなくて女の子になりたかった。

 でも、それが許されたのは子どもだったからだ。大きくなるにつれて僕の声は、身体は、段々男の子から男に変わっていった。声は子どもの高い声から低くなっていき、身体は背が高く、でかくなっていった。

 

 女の子になりたかった、ワタシは女として産まれた来たかった。 

 どうして神さまは僕を男として産まれさせたの?女としてワタシは生きたかった。

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