想像少女


 青が染み渡った空を眺める―昼下がり

 

 ドアが勢いよく開く、息切れして前屈みなって息を整えている

 「だ、大丈夫だった?!」

 心配そうな顔をして聞いてくる

 私は笑顔でピースをしてみせた

 彼は安堵したのか「よかったー」と言って喜んでいる

 

 なぜ彼が心配だったのかそれは私が入院しているから―妊娠だ

 

 子どもは男の子で元気に産まれてきてくれた

 私たちは赤ちゃんを抱きながら笑顔で名前を何するのかとかを話し合っていた。

 青く染み渡る青空の下産まれてきてくれたことに感謝しながら…


 誰かが私の名前を呼ぶ

 誰と周りを見渡してみる

「もう放課後だよ、帰るよ」

 横を向くと友達が立っている。

 外は夕暮れ…青かった空が赤く染まる

「あれは夢…だったんだ」小さく呟いた

 呆れた顔をして友達はこっちを見ている


 夢で妊娠して子ども産んだーと夢の話をしながら私は友達と帰った

 

 (私もいつかは…)

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