「 桔梗の涙 」(一)
――――――
最初に
久し振りに手術めいた事を
ドっと疲れが押し寄せて来て、思わず 自分も もう一台の寝台の上に倒れ込んだ。
傷は深く、どの位で完治するかは不明だが、剣を持てなくなる程では無い様なので
「 良かった…!
―――
思わず微笑んだ姿を
彼女の その様子に
泣いているのかもしれないので、今は彼女をそっとしておく事にした。
(
身体は
「 意外と傷が浅くて良かったよ~!! ――― たぶん、
「 鏡…――― ? 」
「 それ……! 僕が
心の中で
「 そう!あたしが診療所に置いといたやつ!
これが盾になったみたいで、体には あまり矢が刺さって無かったんだよ!」
「 前に、握ったまま寝てた鏡だ……! そうか、これが守ったのか…――― ! 」
「 ……
「 え!? 」
「 本当だよ。 」
「 君も隅に置けないね、
「 あれ…? ―――
流れる様に部屋の外へ出て行った ―――――― 。
「 あっ!! ―――
「 でも、この鏡… 矢で出来た穴は空いてるけど、全然 溶けたり割れたりしてないね?」
「 そうなんだよ……! ―――
凄く良い事なんだけどさ……
「 昔の人は、鏡の事を『
その伝承は、
もしかしたら、鏡に宿った僕らの愛の炎のほうが矢に勝ったのかも…――― なんてね? 」
「
見つめ合う
鏡が熱に強い事は知っているが無傷なのは不自然であり、
どういう事なのかと考えながら、震えていた
「 最初に
どうして、
「 ――― だよねぇ? あたしも思ってたんだ…… 」
今回の矢の一件は、
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