第128話 空と私

空と私を隔てるものは

ひ弱な意志と錆びたフェンス

焦がれながら見る空は青く

背のアスファルトは冷たくて

膝を抱えてうずくまる

震える指を握りしめ

いつかフェンスを突き破り

青に舞う日を夢見てる


空と私を結びつけるのは

求める思いと醒めた視線

この身をさらけ出すことさえ

厭わないほど求めていても

受け止める気などないことは

私自身百も承知で

青に舞ったこの肉体は

きっと粉々に砕けるのだろう


空と私に吹く風は

いつも同じ冷静さで

触れるたびに問いかける

熱を期待しないままで

今日の青に何を見る

今日の青は何を見る

その問いに答えられないまま

私はただ空に焦がれる

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