やさしい夜の物語

おやすみ おやすみ

月が魔法をかけていく

優しい闇に包まれていく

僕らの疲れが癒されるように


静かな静かな静かな夜です

ネオンたちがぢぢぢと囁くように

人々の足音だけがアスファルトに溶けていく大都会

見上げても星の見えない摩天楼


星たちの瞬きも

月の淡い光も

全てこの世界に等しく降り注いでいく

見上げる事をやめた僕らは忘れてしまったけれど


闇は恐れるものではないよ

眠る時は瞳を閉じるもの

産まれる前は瞳を閉じていた

終わる時も最後は瞳を閉じて旅立つよ


起きている間は緊張してしまうから

目を閉じるとリラックス出来るんだね

安心して闇に身をゆだねよう

心と身体に休息を与えよう


魂を縛り付けているもの全て解き放てば

本当の自由も少しは理解出来るかな

雲の上まで跳んでいって

新しい星座を探すのもいいね


ずっとずっとね

昼と夜のバランスが正しく訪れて

生き物たちはこうして歴史を重ねて来たんだね

この世界の大きな愛を感じるね


おやすみ おやすみ

流れ星の流れる夜に

冷たい風の吹く夜に

もう十分頑張った貴方へ


安心して眠っていいよ

お月様が見守ってくれている

お星様が見守ってくれている

優しい夢へ導いてくれる


眠れなくても無理に眠ろうとしないで

自然に自然にしていればいいよ

クスリは身体のバランスを崩してしまうから

ありのままの自分を受け入れていよう


心臓の音

星の光

夜の闇

静かにただイメージしよう


夜の精霊が癒しの笛を吹いている

その音色は闇空にとけていく

ゆっくりゆっくり時間は過ぎていく

まぶたを閉じればいつしか夢の世界に旅立っていく

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る