第1400話「アメリカ合衆国大統領も60歳の老執事もすごいがレールガン女子高生はとにかくすごい」

午後三時の東京。

プレミアムフライデーの存在自体が忘れられつつある金曜日、ハワイと木星が現れた。

東京は北京(一般人が想定する北の京を指す言葉。西の京ではブルマとベジータが仲良く暮らしている)よりもずっと優れているという自負があったので、北京と間違われ絶望的な気分に陥っていたが、発想を逆転させてみた。東京を辞めて北京になってしまえば北京と間違われても落ち込む必要はない。それはただの事実だからだ。東京は自らを包む東京という皮を脱ぎ捨て、北京へと変わろうとしていた。東京脱皮の影響で東京都民は全滅するが、北京になった後で北京原人が生えてくることを東京は知っていた。

そんな暴挙の予兆を感じ取った者が二人いた。アメリカ合衆国大統領、そして50000歳の人外ロリである。アメリカ合衆国大統領はハワイを東京に差し向けた。ハワイは火山列島だと思われがちだが、その実態は古代中国の天文暦学において木星の鏡像とされた仮想の惑星、太歳である。アメリカ合衆国大統領はホワイトハウスに伝わる古代術式を用い、東京にハワイもとい太歳をぶつけて脱皮を止めようとしていた。

東京の動き、そしてホワイトハウスでの術式発動までも察知した50000歳の人外ロリは東京と太歳に本物の木星をぶつけたら何か面白いことが起きそうだと考え、60歳の老執事に木星を落とすよう命令した。完璧超人たる老執事は簡単なことでございますと軽く笑い、三時間後、木星が東京に向けて落下し始めた。東京とハワイ太歳と木星の衝突が迫っていた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で東京の一皮剥けたいという思いとハワイ太歳と木星を撃滅した。

東京都民の命は保たれ、北京原人の発生は回避された。

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