第1292話「月姫R発売おめでとう」
午後七時の八月二十六日。
かつて同人ゲームとして頒布されたビジュアルノベル『月姫』のリメイク版として発売されたソフトウェアが現れた。
アルクェイドとシエルの両ヒロインからなる月の表側を語る物語は月の裏側を記す物語(一般人が想定するもう半分のシナリオを指す言葉。こっちの方が楽しみという気持ちも確かにあるが……)よりもずっと、などと比較すべきものではない。どちらがどうという話でなく、残らず感動できるシナリオだと思えるのだからそれでいいのだ。ビジュアルノベルとして他に類を見ない豊かな映像を実現するという謳い文句も、魔法使いの夜をプレイしたユーザーであれば誇張表現ではないことはすぐ理解できる。きっと傑作だ。早くプレイしたい。そんな気持ちのオタクの前にリメイク作品が現れた。もう次の動きは決まっていた。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で約束と社会性を思い出させた。
平日は一日三時間までに制限することにした。
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