第1191話「何があったのか(先輩編)」

午前九時の職場。

出勤が遅い後輩社員を心配する先輩社員が現れた。

先輩は後輩(一般人が想定する社会集団において参加が遅い者を指す言葉。両者ともに人間である以上存在階位は同等であるはずだが、社会集団の在り方によっては劣位者として差別される場合がある)よりもずっと特定の社会集団における立ち振る舞いが上手かったため始業時間よりかなり早く出社して雑務を済ませていたのだが、新入社員は時間ピタリにやってきて到着と共に自分の仕事を始める動き方だった。とはいえこれまで時間に間に合わなかったことはなく、始業から一時間が経つ現在に至っても連絡がないのは異常事態。何かあったに違いない、とショートメールを送るも返答はなし。先輩は後輩のことが心配で仕事も手に付かない。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で先輩社員のコンパクトミラーに後輩社員の姿を投影した。

先輩社員の自宅が映し出され、彼女は酷く困惑した。

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