第1175話「社会はクソであるか否か」

午後八時の帰路。

凄惨な週末を予告された男が現れた。

男は社会(クソ)よりもずっと自由の中で生きたかったが、男が人間である以上社会を切り離して活動することは不可能に近かった。できなくはないが、社会を手放すと同時に他の多くの物も失うことになってしまう。どうしようもないからこそ、男は社会をクソだと罵り続けるのだ。だが社会の側もクソ呼ばわりされるだけではない。社会はクソではない根拠を集め、男に対してディベートを申し込んだ。公に社会のクソさを示すいい機会だと男は承諾した。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でディベートの開始日時を男が休出する週末に設定した。

不戦勝により社会はクソではないことに決定した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る