第1089話「失って取り戻す日々」
午前八時の身体。
風邪の症状が現れた。
男は薬(一般人が想定する病気の診断や治療、予防を行うための薬品を指す言葉。内服薬、外用薬、注射剤などの種類がある)よりもずっと気合いが風邪に効くと考えているような愚か者ではなかったが、精のつくものを食べればどうにかなるだろうと考えている節はあったので温かい飯とコーヒーと栄養ドリンクで生活していた。テレビやニュースは感染症で騒がしいし遊びに行くなと自粛を強制されるとかいう意味の分からない状況ではあるし、正直風邪というより気を病んでいるだけなのではないかと思わなくはないし熱はない。一人キャンプとか行きたい。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で記憶忘却効果のある薬品を投与した。
男はつらい時期の記憶を失い、かつての日常を取り戻した。
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