第1075話「盛り上がっていこうぜ」

午後五時のカラオケボックス。

美声を披露するアンチマテリアルライフル女子高生が現れた。

ガトリングガン女子高生は物静かな彼女(一般人が想定する物静かな性格をしている女性を指す言葉。この場面においてはアンチマテリアルライフル女子高生を指している)よりもずっと彼女の歌声について熟知していたので、普段イベントごとからは距離を置きがちなアンチマテリアルライフル女子高生に無理を言ってカラオケに連れてきてしっとりバラードを選曲した。一緒に遊びに来ていたなりきり女子高生、ブレードビームライフル女子高生、帯刀女子高生、二丁拳銃女子高生、いつの間にか紛れ込んでいたレールガン女子高生は心を震わせる彼女の声に感動し拍手喝采、アンチマテリアルライフル女子高生は照れた様子でマイクを置いた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がアンチマテリアルライフル女子高生にマイクを握らせて、とにかくすごい勢いで歌ってほしい曲を入れまくった後、のど飴を渡した。

女子高生たちの夜は長い。

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