第1063話「彼の名は」

午後四時の空。

ミサイルが現れた。

国家は和平(一般人が想定する人や国家間が仲良く穏やかである状態を指す言葉。一欠けらの戦いも争いもないことは確かに素晴らしいが、それが実現されてしまった世界とは個の消失と同義ではないだろうか)よりもずっと闘争を求めていたので、とりあえず隣国にミサイルを撃って挑発行為を繰り返したりしていたが、二国の間には圧倒的な実力差があるため特に挑発には乗らず一応の平穏が生じている。ただし切っ掛けさえあればすぐに破綻してしまう程度の平穏だ、人間たちは遠くない未来で争いが起きると確信していた。政府高官と米国風黒人青年は万全の備えをすべく秘密裏に準備を進めていた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で兵器女子高生の戦力を確認してもらい人々を勇気づけた。

しかし本当に女子高生は味方となってくれるのだろうか。米国風黒人青年は訝しんだ。

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