第982話「そんな社会は嫌だ」
午後五時の会社。
定時直前に仕事を預けられた社畜が現れた。
社畜は定時退社(一般人が想定する会社が規定する業務終了時間ちょうどに仕事から離れることができるという奇跡を指す言葉。通常発生しない)よりもずっと残業を多く経験していたから今さら残業することはもうどうでもいいのだが、すごく、すごく久しぶりに定時退社できるかもしれないと期待させておいてからの残務押しつけ明日までやっておけ発言は心に響いた。殺すぞ、と危うく口から出かかったが、というか実際に小声で漏れていたが、それでも職場を変えようとは思えなくなっていた。慣れだろうか。面倒だからか。理由はいくらでも考えられるが、しかし動かない。行動するだけの余力もない。故に社畜。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい量の栄養ドリンクをプレゼントした。
社会を回すには社畜が必要なのだ。
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