第965話「06_アウトブレイク・レールガン」
掲載1000日目直前キャンペーン_ゲスト回 作:鶴川
午後八時の地底世界。
悪のはかせが現れた。
はかせは地底人に依頼されるままに、地底人の居住区に現れる幻獣を小銃で討伐していた。鎧袖一触で幻獣を討伐できるのはよかったが、散弾を溶かして作成したバックショットの残りが心もとなくなってきた。そこで弾薬を地底世界で生産するために、地底人たちに火薬の生産を命じた。彼女はハーバー・ボッシュ法(一般人の想定するところの化学工業技術。Haber–Bosch process.フリッツ・ハーバー、カール・ボッシュの両名によって開発されたアンモニア生産法。この地底世界は超臨界流体状態を維持するのに必要な技術力をまだ有していない)が火薬生産に役立つと知っていた。どう役立つのかは知らなかった。
「なんか、ほら、火薬をアレするにはハーバー・ボッシュ法がいいらしいよ」
「なんですかそれは」
「ハーバー・ボッシュって人が発見したやつ。たぶん」
「誰ですかそれは」
「いいからやれや!」
はかせはとにかくすごい剣幕で地底人を脅して火薬の生産を命じた。
追い詰められた天才地底人が地底世界で産出される緑礬と地上から奪取してきたオリーブオイルを駆使してニトログリセリンを作成し、ダイナマイトを発明した。
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