午前三時のココス。

営業時間を過ぎても居座り続ける悪魔の客が現れた。

悪魔の客は神のお客様（一般人が想定する店員にとって非常に対応しやすく面倒のない客を指す言葉。すなわち悪魔の客とはその正反対たる存在）よりもずっと最悪なので、営業時間を過ぎても店に居座るし態度は悪いし飯の食い方はきたねえし店員を呼びつけては文句を吐き掛けていちゃもんをつけてと全体を通してもういい加減にしろ息の根を止めるぞと言いたくなる感じだった。とはいえさすがに殺すわけにもいかないので、どう対応すべきかと店員は悩んでいた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で態度不良を理由に二十倍の金額を請求した。

神でも悪魔でもない、レールガン女子高生こそがルールだ。