午前九時のサバンナ。

大西ライオンが現れた。

ライオンは大西ライオン（一般人が想定する心配ないさと叫ぶ吉本興業所属の芸人を指す言葉。心配ないさという台詞は劇団四季版舞台ライオンキング第一幕にて歌われる楽曲ハクナ・マタタからきている）よりもずっと野性に素直だったので大西ライオンを襲おうとしたが、大西ライオンは趣味のキャンプで身につけたサバイバル術を活用し、ライオンの攻撃を捌き切っていた。ライオン対大西ライオンの対決は全国に中継され、ネット掲示板は大西ライオンのたるんだ肉体から繰り出される美麗な技の数々を称賛する言葉に溢れかえる。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で中継を停止した。

称賛されるべきはレールガン女子高生であるはずなのだ。