第853話「社会人である」

午前九時の職場。

自分はなんなんだろうなと思う社会人が現れた。

社会人は学生(一般人が想定する学校に通う人間を指す言葉。女子高生は学生に該当しない)よりもずっといろいろなことを知っていて、いろいろなことができて、社会の役に立っているものだと昔は考えていた。けれど自分が会社に勤め、社会を回し、社会人と呼ばれるようになって思うのだ。はたして何ができているのだろうか。何ができるのか、何をしているのか、社会人とはなんなのだろうか。もう社会人は、自分の意味と立場と価値を見出せないのだ。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で社会人に社会人というものは素晴らしいものなのだと強く印象づけた。

とりあえず会社の規則を守って金を貰っているなら社会人を名乗っておけばいいのだ。

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