第835話「久遠千歳今までありがとう」

午後六時の地上。

命について考える男が現れた。

永遠の命は希望(一般人が想定する未来を指す言葉。誰もが抱く望みではあるが、生き続ける限り叶うことがなければ失われることもない)よりもずっと絶望の色が濃くなることが事実か否かは永久に生きる者にしか分からない。しかし少なくとも久遠に命を紡いでいた女は、いつも楽しさの影に息苦しさを纏っていたように思う。ならば彼女がいなくなること、永遠の喪失、限りある命と成り死に果てる結末は涙ではなく笑顔をもって迎えなくてはいけないだろうと男は考える。祈り、送り、そして記憶することが我々に許された最後の行いだ。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で自分はマジで永遠の生命みたいなものだから安心していいよと励ました。

今はお前の話はしていないと男が凄まじい剣幕で切れたので女子高生は男をレールガンでしこたま殴りつけて去っていった。

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