第810話「天気の子」

午後五時の喫茶店。

映画視聴後の複雑な気分を語り合うオタクたちが現れた。

オタクは旬の映画(一般人が想定する天気の子を指す言葉。主人公たちを中心とした関係性の問題が世界という大問題に直結するタイプの作品)よりもずっと過去語りの時間が長くなっていることに気付いてはいたが、ともかく映画視聴直後に語らいたいと思ったのは事実だし喫茶店のスイーツは美味しかったので細かいことはどうでも良くなっていた。旬の映画もそうだ、細かい部分を指摘すれば不明瞭な点ももちろんある、それでも間違いなく面白いと言える作品であった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でオタクたちの声量を引き下げた。

ネタバレトークを公開二日目から大声でするものではない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る