第681話「森の香り」

午後九時の自宅。

お風呂に入るなりきり女子高生が現れた。

なりきり女子高生は女子高生(一般人が想定する一般的な女子高生を指す言葉。なりきり女子高生は一般的な女子高生ではない)よりもずっと優しく穏やかな性格をしているので、獣性を発揮して生肉を食ったり適性生物の血を飲んで水分補給をしたりはしないし、水浴びと称して二級河川で全裸になりごろごろ転がったりせず、頭から始まり全身を丁寧に洗いシャワーで泡を流して湯に浸かる。もちろん入浴剤が若い女子高生の血だったりもせず、森の香りが風呂場に広がっている。

そこにいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で森の香りの正体を明らかにした。

白神山地の香りだった。

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