午前四時の阿寒湖。

日本の特別天然記念物が現れた。

球状集合体を作る淡水性の緑藻の一種はケミチップ湖（一般人が想定する網走管内網走郡津別町沼沢にある湖を指す言葉。アイヌ語のチミケプに由来する）で生育するものよりもずっと阿寒湖で生育するものの方が美しく、大きく、可愛らしいとされ、阿寒湖のものだけが特別扱いされていた。差別主義社会が忌避される現代においてその状態は反感を買い、政治闘争を引き起こし、日本は荒廃し、球状集合体を作る淡水性の緑藻の一種は闘争の最中絶滅するところだった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で政治家を代用した。

マリモは救われた。