第150話「機械だってメンテナンスは必要だし」

午前一時の仕事場。

腕が痙攣したアニメーターが現れた。

アニメーターは依頼(友人から頼まれた表紙イラストを指す言葉。仕事ではない)よりもずっと仕事の方が大事であり、また依頼主である友人もそれは承知していたが、しかし当初の〆切から一ヶ月も延長されるとさすがに友人は若干の苛立ちをメールの文面に表現し始めていた。とはいえ日本のアニメ業界の労働環境はそこいらのブラック企業なぞ比較にもならない程度に真っ黒だったため、依頼に使う時間と体力を一向に作れずにいた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でアニメーターの時間を捻出した。

アニメーターは力尽きた。

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