第106話「曰く、朝飯で人死が出ると思った」

午前七時の食卓。

出汁にこだわる少女が現れた。

少女は味噌(一般人が想定する和食の代表的な材料たる発酵食品を指す言葉。医者殺しの異名を持つ)よりもずっと出汁の美味しさが味噌汁の美味しさに直結すると考えていたため、即席出汁の素といった類のものではなく、本物の味を持つ天然素材を自らのお小遣いをもってして購入し、味噌汁調理に利用していた。そんなにこだわらなくてもいいと両親は言うが、あのクソ不味い味噌汁を幼少期に食べさせられた立場として味噌汁に妥協は許されなかった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で少女のお小遣いを駄菓子に変換した。

子供は子供らしくしているのが一番だということだ。

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