夜明けのミモザ

作者 一初ゆずこ

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★★★ Excellent!!!

偶然出会った悩みを持つ二人のお話です。
決して派手な出来事はありません。悩みを抱えた二人の会話、それがほとんど全てと言っていいです。

ですがそんな二人の作り出す空気が、紡がれる言葉が、不思議なくらい心に残ります。

辛くて、切なくて、だけどその分読み終えた後は心が温りました。

★★★ Excellent!!!

丁寧な文章で綴られるストーリーが秀逸で、場面ごとの雰囲気とでもいうのでしょうか、情景が浮かんでくるような描写がとても素敵でした。
澪と彗の一風変わった、だけど心のどこかではしっかり繋がっているような関係が読んでいて興味深く、二人のこれからに思いを馳せたくなるような珠玉の一作ですね。

★★★ Excellent!!!

夜明け前、ほんのり黄色く灯るミモザの下、語り合う少年少女。陽の下では溶け消えてしまう繊細な言葉たちが紡がれます。夜明けた五時半、まだ少し暗いけれど清涼な空気の中で再会する二人がとても清々しく、好ましかったです。また、夜明け前から夜明け後のほんのわずかな空気感の差、それに登場人物の心境の変化が重なり、お見事でした。

★★★ Excellent!!!

傷ついた少年と少女が、夜、ミモザの木のしたでしずかに言葉をかわす物語です。
しっとりとした描写にふれていると、春の夜明けまえの風にふかれたような気持ちになりました。

おだやかにすべてを包みこんでくれる夜は、やがてすべてを白日のもとへとさらす昼間にうつりかわってしまいます。けれどもめぐる季節のなかで、すべては叶わないとしても、未来を選びとることだってできますよね。